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「――っ……」  理人の言葉に、目を丸くしたまま固まってしまった瀬名を見て、自分がとんでもない事を口走った事に気が付いた。 「……ッ、何とか言えよ、馬鹿……っ」  恥ずかしくて、顔を隠そうと慌てて腕で覆おうとしたが、それよりも早く瀬名に掴まれて阻止されてしまう。 「理人さん……」 「うるせぇ、何も言うな。つか、忘れろ。今すぐ記憶から抹消しろ」 「嫌です。絶対、忘れません! 忘れられるわけないじゃないですか……っ不意打ちなんて狡いですよ理人さんっ、心臓が止まるかと思いました」  照れたように頬を染めてそう言いながら、瀬名ははにかみ一旦腰を引いた。 「……ぁっ」  瀬名が抜け出ると同時に、放った精液が中からとろりと溢れてくる。尻の下に伝う感触が生々しくて思わず顔を赤らめるといきなり身体をグルンとひっくり返された。 「なっ、ちょっ……またここでするのか!? せめてベッドに……」 「わかってますよ。でも、それは後にしてください」 「はぁ!? ちょっ、」  理人が体勢を整えるより早く、腰を高く持ち上げられて瀬名の熱がずるりと再び挿入ってくる。  先ほどとは違う角度で当たる部分が違うせいか、圧迫感は変わらないはずなのに、何故かいつもよりも気持ち良く感じて戸惑った。 「や、は……なん、……っ今日、いつもより……ぁあっ!」  瀬名はいつも以上に激しく腰を動かしてきて、一度果てたはずの理人の性器は直ぐに硬さを取り戻していた。 「もう一回、……もう一度、名前、呼んで下さい……っ」  滾るような熱を孕んだ声が、鼓膜を震わせる。瀬名のこんな余裕のない声を聞くのは初めてかもしれない……。  それに、中を穿つ屹立も今まで感じた事がないくらいに硬く、大きくなっている気がする。 「や、ぁ……っ凄い、ぁっ、ああっ、や、激し、秀一っ」  大きさに戸惑う間もなく、激しく打ち付けられ、もう何も考えられずに、言われるがまま瀬名の名を呼んだ。すると瀬名は一瞬だけ動きを止め、何かに耐えるかのように眉間にシワを寄せたかと思うと、更に激しく責め立ててきた。 「ひっ、ぁ、ぅ……っ! あっ、ぁああ……っ!!」  最奥まで貫かれて、あまりの激しさに理人は悲鳴にも似た声を上げて身体を痙攣させた。瀬名のものをぎゅっと締め付けながら達し、その刺激で瀬名もまた中に熱を放った。

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