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「……疲れた」
部屋に戻ると理人はぐったりと布団に倒れ込んだ。ふかふかの枕に顔を埋め、柔らかなその感触が気持ちよくて頬を摺り寄せる。
「確かに疲れましたね。久しぶりに運動したような気がします」
「そう、だな」
隣に腰掛けた瀬名に頭をそっと撫でられて、瀬名の方に向き直りされるがままに髪を弄ばせる。
結局あの後、気まずい空気のまま食事を済ませ、気分を変えようと入りに行った大浴場でスッピン姿のナオミ達と遭遇した。
なんだかんだで4人で卓球勝負をすることになり、2試合やって結果は圧勝。
特に理人は元々運動神経が良かったせいもあり圧倒的な強さで、ナオミ達に「チートだ」「反則だ」と散々喚かれたりもしたが、それなりに楽しく過ごすことが出来た。
「それにしても、ナオミさんって化粧を取ったら普通に綺麗な顔してましたね。オッサンでしたけど……。化粧しなきゃいいのに」
「言ってやるな。あれはあれで拘りが詰まってんだろ?」
「ふぅん……そう言うものなんですかね」
瀬名の問い掛けに理人は苦笑を浮かべる。女心のわからん奴だなと、小さく息を吐いた。
まだ横になる気のない瀬名の膝に頭を乗せてちょうどいい位置を探っていると、再び瀬名の手が優しく髪に触れてくる。
「理人さん、くすぐったいです」
「たまにはいいだろ?」
気持ちよさそうに目を細め、瀬名の膝に甘える様に更に深く頭を乗せる。たまにはこういう時間も悪くない。
「ほんっと猫みたい……」
不意に、髪をすいていた手が頬に触れた。視線を上げると、瀬名は困ったような表情で理人を見下ろしていた。じっと見つめるその瞳には、獰猛な光が浮かんでいる。じりじりと獲物を追い詰めるようなその視線に、思わず息を飲む。
「理人さん……」
頬を撫でていた指先が唇に触れる。そっと撫でられ、無意識のうちにその指に舌を絡めた。
「――っ」
瀬名の指が口内に侵入してきて、舌を撫でられる。ぬるぬると頬の内側を撫でられ、舌先を摘まれ、歯列をなぞられればゾクゾクと背中が粟立った。
「ん……っ、ふ……」
「可愛い……理人さん……」
指を抜かれ、唾液で濡れた指先を瀬名の舌が舐める。その光景に、ドキッとして思わず視線を逸らそうとしたが、許してもらえず顎を掴まれて視線が絡む。
「理人さん……」
瀬名はゆっくりと理人の上に覆い被さり、そのまま唇を重ねた。
「ん……」
触れるだけの優しいキスに、理人の心は満たされていく。角度を変えて何度も啄むようにキスを交わし、次第にそれは深いものに変わっていく。
「ん……ふぁ……んん……っ」
舌を差し入れられれば、応えるように自ら舌を絡ませる。
瀬名は理人の浴衣の裾に手を入れ太腿に手を這わせ、付け根の方へと手が滑り落ちて来る感覚に、慌てて浴衣の裾で隠そうとしたけれど、瀬名の指が性器に絡む方が早かった。
「って……あれ?」
「……っ」
「理人さん、なんで……履いてないんですか?」
言われて理人は茹でたタコのように真っ赤になった。さっき風呂場で、もしかしたらこういうコトになるかもしれないと敢えて履かなかったのだけれど、改めて言葉で言われると恥ずかしくて仕方がない。
「……ただ単に替えを持ってき忘れただけだっ! べ、別に…期待していたわけじゃねぇから……っ」
「――……っ」
蚊の鳴くような声でそう答えると、瀬名が小刻みにワナワナと震え出した。
もしかして引かれてしまっただろうか?
「瀬、名……?」
不安になって見上げると突然、噛み付くような激しいキスをしてきた。
息継ぎの合間も惜しむように、熱い舌が口腔内を蹂躙し自分のそれと絡み合う。
「ん、んふ……ん、んんっ」
貪るようなキスに息をするのもままならず、苦しくなって瀬名の浴衣を堪らずぎゅっと掴んだ。
「理人さん、あんたどんだけ……ッ」
「はぁ、はぁ……え?」
一瞬何を言われたのかわからず、乱れた息を整えていると突然両足を肩に担ぐようにして持ち上げられて腰が浮く。
あ! と思う間もなくすっかり臨戦状態になった瀬名のモノを後孔に押し当てられ息が詰まった。
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