「っ……、うるせぇな。……んなことより、早く、……んっ……」 強請るように腰を押し付ければ、それに応えるように、胸元から腹部へと唇が下りて乱れた浴衣の隙間から覗いている屹立に顔を埋める。 先端から滲み出ていた透明な蜜を吸い上げられると、びくんと体が痙攣したように跳ね上がった。 カリの部分を甘噛みされながら強く吸われ根元と嚢の境を舌先で突きながら、いやらしい手つきで周囲に指を這わせている。 「はぁっ……っ。ぅあっ……、あっ。ああっ」 耳に届いた自分の声は驚くほど淫靡な響きを含んでいて、激しい羞恥心が沸き上がってくる。反射的に両手で口を塞ごうと試みるが、瀬名の手によって阻止されてしまった。 「駄目ですよ。声我慢しないで」 「っ……でも……」 「もっと聞かせてください。その方が興奮する」 舌なめずりをするように理人を見上げ、獣のようなぎらついた瞳で射抜かれると背筋がぞくりと粟立った。 「んんっ……んぁ、……あっ、……ひぁっ」 敏感な部分を口に含まれたまま上下に激しく動かされ、同時に陰嚢を揉みしだかれれば堪らない快感に声を抑えることが出来なくなってしまう。 瀬名の頭を抱え込むように手を伸ばし、髪を掴むと、彼は嬉しそうに目を細めて口の動きを速めた。 「んっ……はぁ……っ。も……、だめっ……出るっ……離せっ」 あぁ、ダメだ。このままでは瀬名の口の中に射精してしまいそうだ。さらに深く舌で愛撫しようとしていた瀬名の体をかろうじて手で押しとどめると、生理的に潤んだ瞳で訴えた。 「は、ぁっ今日は……俺にもやらせてくれ……」 理人の言葉に瀬名は一瞬驚いたように目を見開いたが、すぐに口元を緩め理人の上から退いた。どうぞと言わんばかりに隣に横になると、理人がゆっくりと起き上がって瀬名の下肢に顔を向けて身体を跨いだ。 浴衣の合わせから覗く下着越しに、はっきりと形がわかる程に膨張したそれは、布を押し上げて染みを作っていた。 それを下着から取り出し、唇を寄せる。 引き締まった瀬名の腹筋と露になったたけだけしい彼自身から立ち昇る雄の匂いにくらりとする。 「……っ、理人さん……」 瀬名が感じているのがわかって、なんだか嬉しい。 先走りの溢れる先端に軽くキスをすると、瀬名が息を呑んだのがわかった。 伸ばした舌が裏筋を辿り、血管の浮き出た陰茎を深々と呑み込む。 「っ……は……っ」 瀬名が快感に眉根を寄せ息を吐いたことに気をよくして、更に喉の奥の方まで迎え入れる。 すると、瀬名がいきなり尻に舌を這わせてきた。双丘を割り開き窄まりに触れる。 「っ……あ……、おいっ……今はっ」 「ん、……僕も一緒に……」 そう言って瀬名は手を伸ばし、理人の後孔につぷりと指を挿入してきた。 瀬名のモノを深く飲み込めば、瀬名の長い指が体内を深く犯してくるし、先端を刺激すれば入り口を擽る様に撫でて来る。 自分の動きが、そのまま愛撫として返って来ると気付くのにそう時間はかからなかった。 「ふ……っ、んんっ。は……ぁ……っ」 「理人さん……凄い。中、ヒクついてる」 深く呑み込み、吸い上げるたびに瀬名の指が二本三本と増えていく。内壁を擦られる度に甘い痺れが全身を駆け巡って行く。 「はぁっ……あっ、それ、や、ぁ……っ」 瀬名の巧みな指遣いに、あっという間に瀬根への愛撫よりも喘ぐ方が多くなってくる。 断続的に全身を支配する、電流が走るような快感の波に腕や足の力が抜けて自分の体を支えていられなくなってしまう。 「……いやらしい眺め。自分で腰揺らして……僕の指を美味しそうに咥え込んで……」 背後で聞こえてくる余裕のない瀬名の声に煽られて、思わず体内にある指を締め付けてしまった。グリッと前立腺を指の腹で撫でられて堪らず腰がしなった。 「あああっ！……あ……んっ、んん……も、欲しい……瀬名っ……」 「……っ」 誘うように腰を揺らし、懇願するとぐちゅっと音を立てて指が一気に引き抜かれた。