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学習と警告

「桜和、見回り行くぞ」 「はいはーい……って、もうコート着てんの?」  カッター騒動の後、佐神や鵜野たちを帰らせ、懐中電灯を手に取った。 「また閉じ込められたら堪ったもんじゃないだろ」 「俺は二人っきり楽しかったけどなー」 「あの日はたまたま俺たちの話し声を聞いて通りかかった先生が運良く開けてくれただけだろ。また同じになるとは限らない」  廊下に出ると、カバンを床に置いて廊下を歩き始めた。  数分後、今日も特に問題はなく、備品の交換も必要ないようであった為、早々に引き上げようとする。 「……問題なし、と………って桜和、そっちは生徒会室じゃな──……っ!」 「知ってる」  そう言って、桜和は俺を抱き込んだ。  どうにか首を後ろへ向けると、桜和は〝いい笑顔〟だった。  頬が引き攣る。これは、まずい。  本能が「逃げろ」と告げていた。

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