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的中

 いつも通り、帰りのHRの後生徒会室の扉を開けると、桜和と嗣川が既に中で話していた。  ……嫌な予感しかしない。 「神楽!」 「桜和、殴らせろ」 「ひどっ!? 唐突すぎでしょ! 真澄ちゃんまだ何も言ってない!」 「嗣川がこうして目を輝かせるの見越して全部話しただろ、お前!」  やっぱりそうだった。嫌な予感というのは本当によく当たる。  嗣川は目をキラキラと輝かせて口を開いた。 「いやぁ、朝ね、神楽と桜和が一緒に登校してるのを」 「俺が見たって話をしたんデスよ」  振り向けば、相変わらず清涼飲料水のCMに出てきそうなほど爽やかな笑顔を携えて佐神が入ってきた。 「こ、こんにちは……」  続いて佐神と鵜野が入ってくる。 「桜和副会長と神楽会長の家は学校を挟んで逆方向だったと記憶していたので、何故だろうと思って。マスちゃんに話したらこの通り。お泊り会という予想は当たってたみたいデスね?」 「うん! 神楽やっさしーねー」  ……腐女子レーダー……?しかも桜和、事情まで話したのか。 「……嗣川、喜べ。今日は仕事3倍だ」 「えっ、ひっど!? 鬼!」  ドサッと嗣川の前に大量の資料を置く。 「……ふわぁ……何話してるの……?」 「月詠先輩。えっと、紫月先輩と西条先輩が今日一緒に登校してて……そのことで」 「へぇ……ふわぁーぁ………」  相変わらず四六時中眠そうな月詠がフラフラと欠伸をしながら入ってきた。  聞くには11時までにはきちんと寝ているらしい。どうしてそこまで眠たくなるんだ……? 「神楽〜俺はお咎め無しでいいワケ?」 「お前はとうとう被虐趣味になったのか?」  後ろからスルリと抱きついてくる桜和の頭にバサッと書類を乗っける。 「そんなわけ無いじゃん? 神楽弄ることをやめたら面白い事がなくなっちゃうからねぇ」 「人を趣味の一環に巻き込むな」 「ねぇ、写真撮っちゃ駄目? 駄目かなぁ?」 「撮った瞬間にマスちゃんの存在ごと消されると思いマスよ」 「だよねぇ……」  スマホを片手にガックリと落ち込む嗣川が視界の端に見えた。

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