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第十七章・5

 マンションから外へ出ると、そこには大勢の警官と機動隊が朋たちを待っていた。 「朋くん!」 「お母さん!」  抱きしめ、肩を、背をさすってくれる、竜也の母。  ありがたく思いながらも、朋は必死で叫んだ。 「竜也さんを、早く病院へ!」 「どうかしたのですか!?」  いち早く反応したのは、警部だ。 「撃たれたんです、銃で。早く、お医者様を!」  それは大変だ、と警部は待機していた救急車に竜也を運ぶように指示を出した。  たとえ防弾チョッキを着ていても、銃で撃たれるとその衝撃で、骨折することもあるのだ。 「お母さん、同乗してください」  理紗はすぐさま救急車に飛び乗り、朋もそれに続こうとしたが、警部に止められた。 「朋さんは、今から事情徴収があります」 「後にしてください!」  自分でも、びっくりするほどの大声を、朋は出していた。

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