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「ずっとセンパイのことを見てきたから気づいたんです。…多分、お二人のことに気がついてるのは、おれだけですよ」
どうして知ったのか。
他にも自分たちの、秘密の関係に気づいている人間はいるのか…
そんな二つの疑問と、それに派生する不安を払拭する知徳の言葉にほっと安堵のため息を零すと、額に腕を預け、目蓋を閉じた。
「どう、なんですか?」
「……何が」
不安材料は消えたんだし、もう話すことはない。
こいつは根が真面目にできてるから、口止めなんかしなくとも、誰彼と言いふらしたりしないだろう。
酔いが回っているのはお互い一緒なはずなんだし…何もかも…億劫だ――…
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