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「悪い。──オレ、酔うと勃たねぇんだよ」
「へっ?」
「今日に限ったことじゃないんだけど、オレさ、アルコールに弱い体質らしくて飲むとセックスできねーんだわ。 だから、その気になってるトコ申し訳ないんだけど…無理だから、諦めてくれ」
「――…そんな…」
かなり興奮して来しているのか、スーツ越しでも分かるほど下肢を尖らせていた知徳の腰が砕け、快斗の膝上に尻餅をつく。
…こんなチャンス、滅多にないと思ってたのに。
そんな内心が透かし見えるような顔をした知徳は両手で顔を覆うと、
「すンごい勇気振り絞って連れてきたのにッ…こんなのってない~…!」
と言って、さめざめと泣き始めた。
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