17 / 38
.
「ちょっ…タンマ」
胸が…一人勝手にキュンキュンしてる。
学生時代にだってこれほど情熱的に告白されたことなんかない、と思えば思うほど胸の中が甘酸っぱい感情で満たされ、この場の雰囲気に流されてしまうような、危うい予感がした。
「逃げる気ですか」
「違うって! んンッ!」
その気になっているのは知徳だけなのだから、このまま流されたら駄目だ、と身を捩ると、快斗に逃げられると思い込んだ知徳に両手を拘束され、再びキスで唇を塞がれてしまう。
(人の話を聞けッ!)
何でいつもと違ってこんなに強引なんだこいつは、と掴まれた腕を振り解こうとするが、解けない。
.
ともだちにシェアしよう!