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6.「つらかったら言ってくださいね」

 目の前のノエ様の胸に手を添える。温かく弾力がある凹凸を楽しむように、何度も指先でなぞる。控えめな乳首を口に含んだ。 「あっ……マリア、くん……」  舌先で転がしてみると徐々に色づき、芯をもって主張してくる。可愛い。軽く歯を立てると、体から力が抜けた。  僕が、ノエ様を、柔らかいベッドに組み伏せる。 「ノエ様、お慕いしています」  本能のまま体中に唇を這わす。額にうなじに脇にも手首にも、おしりや足の小指までも、あらゆるところに。  キスマークというものもつけてみたいのに、上手く痕にならない。 「んっ……ぁっ……」  ノエ様は顔を両手で覆い、声を押しころしてしまう。  全てを見たい。聞きたい。でも、隠したいお気持ちもわかる。それに、正直僕には余裕がない。  湯の器の中に用意されている小瓶を手に取る。うっすら果実の匂い立つ香油を、人差し指に纏わせる。  指が三本入るまで解す、らしい。オネーサマ方はなぜかそう力説していた。僕のおちんちんの太さと華奢な指を考慮すると、四本まで頑張る必要があるかもしれない。 「失礼いたします」  容赦なく晒した蕾に、指の先っぽを入れてみる。キツイ。でも思いのほか悠然と呑み込んでいく。 「ひ、ぅんっ……」  ノエ様は苦し気に息を止め、内腿を震わせる。 「つらかったら言ってくださいね」 「……痛くは、ない……っ……はぁ、くっ……」  そう言ってはみたものの、止められても止める自信はない。ココに挿れたい。繋がりたい。まだ指一本目なのに、僕のおちんちんは既に苦しいほどはち切れそうだ。  ノエ様を名実共に僕のモノにしたい。僕だけの…… 「ん……ふ……」  時々漏れるノエ様の嬌声と、僕の荒い息遣い。ぬちぬちと指に合わせて立つ水音が、僕を煽る。  どこかに男性が快感を得るポイントがあるらしい。早く、早く、焦りながら探る。 「はあ、あ、ああっ!」  ノエ様がビクビクと背をしならせる。どこが気持ちよかったのか、明確にはわからなかった。けれど、勘を働かせ攻めていく。  と、ノエ様の巨砲が下腹の上を泳ぐように暴れだす。 「あ、ああ……マリア……んっ……マリ……ああ」

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