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第7話
「二人とも遅いですよ。俊さんのお弁当を食べたくて食べたくて、でも三人で食べるんだって我慢して、よし、正午までまとう、過ぎたな、きっとこの青空の下で仲直りのエッチでもしてるんだ、全部食べてしまえ。と、完食した俺は悪くないですよね?」
「青……仲直……」
顔を赤くしながら目をぱちくりしている俊。
熊と再会して話してる俊を待っていたら、気がついた時には13時を過ぎていた。慌てて崇を探し、車かもと戻ったら車の前にレジャーシートを広げ満腹だと座って寛ぐ崇の姿。
俊がせっかく作ってくれたサンドイッチ……。不器用な俊が用意してくれた俺の……。
「ふぅ。俊さん、見た目はともかく美味しかったです。ごちそうさまでした」
年下らしく可愛い顔して言われたらこちらも怒りづらいし、そもそも俺が悪いわけだし…。
「美味しかったなら良かった。亮ちゃんにはまた作ってあげるから」隣の俊が、後半は俺にだけ聞こえる声でこっこりそう言ってくれたおかげで、機嫌が良くなる俺は案外単純だな。
「腹減ったし帰るか」
「亮ちゃん、帰りも運転?大丈夫?」
「大した距離じゃなかったから大丈夫。可愛い嫁は隣に座ってな」
「そう言うなら…」
「はいはい、バカップルは帰ってからイチャついて下さいね」
帰りのドライブ中のBGMは早起きしたらしい崇の小さくもないいびきと、隣からも聞こえる可愛い寝息。
結構な山道も通ったのによく眠れるな。
まぁ俺だって、自分の弟と同じ年の崇は可愛くないわけがない。ただ、今は新婚なんだ。
これからずっと一緒に生きる俊とのはじめの一歩の時間を大切にしたいんだ。
今この瞬間の俊が見られるのは、今だけなんだから。
途中で買ったファーストフードでお腹を満たしながら、隣を見ては笑顔になって、亮二は家路を急いだ。
早起きして疲れただろう俊の負担を軽くするため、夕飯はもう買ったし、晩酌のお酒もある。
早く、新居で2人の休みを楽しもうな、俊。
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