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夢の舞台へ②

 親睦会をいきなり欠席するのは印象が悪すぎるだろうと思って行くことにしたけれど、今からでも断ってしまいたい。  奏が一緒のゼミでよかったと心から思う。  飲み会なんて数える程しか行ったことがないから、憂鬱と緊張が入り混じって今からどうにかなってしまいそう。  ごめん、バイトが入ったから欠席で……。  そんな断りの常套句を何度も入力したけれど、結局送信ボタンを押すことはできなかった。  典型的なノーと言えない日本人。  奏からはお人好しってよく言われるけれど、人から嫌われるぐらいなら自分が我慢すればいいやって思ってしまう。  親睦会が近づくにつれ、どんどん元気がなくなる僕を奏は何も言わずに見守っていた。  いつものことだと、幼なじみの彼は虚無を抱えた僕にもうすっかり慣れてしまったらしい。

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