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バレバレ
ボーッとする頭をなんとか叩き起こし、体を起こす。
「・・あれ、オレ・・・」
ベットの脇にかけられた制服。バスローブを纏って寝ていた、自分の体を見てびっくりする。
無数の赤い鬱血の痕。
「な・・・何こ・・・うわぁーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
その痕を見て、昨日の夜の事を全て思い出し、思わず叫んでしまう!!
は、恥ずかしい!!! き、昨日、オレ・・・。うぁぁあぁぁ!!!
ベットの上で思わず恥ずかしさに、転がっていると、ドアが急に空いた。
「だ、大丈夫か? 今、悲鳴が・・・・って、何してるんだ?」
「あ・・・、東堂・・・。あの・・・その・・。」
髪を拭きながら、同じバスローブ姿で東堂が尊そばに近寄ってくる。
石鹸の香りに混ざって、鼻腔をくすぐる東堂の香りに体の奥がまた燻りだす。
東堂も同じなのか、尊の体を抱き寄せキスをする。
チュッ
「体は大丈夫?」
チュッ
「う・・・ん・・。」
チュッ
「もう一回・・・イイ?」
その答えは、お互い聞いていなかった。
後から抱きかかえられながら、バスルームに連れて行かれたが支えてくれている手付きが不穏な動きをする。
「ちょ・・・洗えないって・・。ん・・・」
「ああ、感じてるな・・・。」
ボディーソープで滑りが良くなった指先が夜通し中、入れられていたそこに触れた瞬間思わず身体が強張ってしまう。
「もう、無理だってぇ・・・。」
「ちょっと、熱持ったか・・・。それなら・・・。」
クチュ・・
「ひゃあ!!!」
最中に、そこも舐められ、指でほぐされたりはしたが・・・
東堂の指が尊の秘孔に二本一気に押し入れられる。
「ここも・・・、いじられた事無いよな・・・。」
そう言いながら、首筋にキスを落とす。
ネックガードがもどかしく感じるが、最中に東堂は強引に外そうとする様な事はなかった。
ただ、優しく甘くドロドロに尊に快楽を与え、愛を囁いては、何度も何度も求めた。
そして今も、腰が立たなくなっている尊をバスルームで洗っていたはずが・・・
「あん!! あ・・・、だ、だめ・・・そんな所、汚いって・・・。」
「汚いとこなんて無いよ・・・。」
出し入れされるたびに、泡立つ音が卑猥に響く
「や・・・音・・・響く・・・。」
「ん・・恥ずかしい?」
「う・・・ん・・。もぅ・・・立ってらんない・・・・」
「・・・こっちも、もう、大丈夫そうだな・・・。尊、足開いて。 ああ、そう。イイ子だ・・」
「ああ!!! あん!」
双丘を掴まれ、小さな孔が誘う様に開閉を繰り返す。
それに硬度を持った東堂自身を充てがう。
ゆっくり先端から、中へ誘い込む様に尊の身体が受け入れていく。
くっ・・・
思わず、東堂からも声が漏れる。
その反応に、尊の孔がキュッと閉まる。
「尊・・・、少し緩めて・・・。ほら・・」
ゆっくり立ち上がり始めていた、尊自身を握られ緩く扱かれる。
その動きに合わせて、東堂自身も浅く出入りを繰り返す。
あ・・・あぁ・・・。やん・・・あっ・・・東堂!
コリッ!
ヒャぁぁぁ!!
「ああ、ここか?」
掠めた尊のいい所を的確に刺激する。
「だ、ダメ・・・東堂、もう・・・気持ちいい! ああ!!」
一気に奥まで突き上げ何度か揺すられ、すぐに尊は果てた。
「・・・・早いな。もう少し、付き合ってくれよ・・・。」
ちゅっちゅ・・・
背中にキスを落とし、さらに奥へと突き上げる。
突き抜ける快楽が、尊の中を走り抜けていく。突き上げる速度がだんだんと早くなり、東堂自身の限界が近い事が尊にも伝わった。
「あぁ・・・とう・・・とうど・・・出して・・中に・・・」
「ああ。全部中に出してやる」
くっ・・・
ドプッツ・・・
中に東堂が放たれる。糸を引いて中から引き抜かれる。
足から尊が崩れ落ちてしまう。
「・・・安心しろ、綺麗に洗ってやる。」
「・・・え・・・。や・・とうどぅ・・・。」
結局、バスルームから出れたのは尊が意識を手放してからだった。
次目が覚めた時は、すっかり陽も落ちた頃だった。
グゥぅぅっぅぅぅぅ
「・・・・お腹すいた。」
あまりの空腹に目が覚める。ポフポフとベットの横を探すが、探している人物はそこにいなかった。 コーヒーの香りが近づいてくる。
ギシッ
ベットに腰かけ、尊の頭を撫でる。
「ああ、起きたか?」
「ん・・・東堂? ・・・今何時?」
「後、3時間で今日が終わるかな?」
「え!!!!? オレ、そんなに・・・????!」
ベットから、飛び起きる。
「おっと・・・。」
尊の身体を支え、枕を背中に入れ座らせ、持っていったコーヒーを手渡す。
「あ、ありがとう・・・。」
「悪い、勝手に携帯にでた。」
そう言って、尊の携帯も手渡される。
「何度か連絡来てたから・・・。今日は、休む事は伝えた。」
「え・・・・あ、ああ。」
着信履歴を見ると、おじさんから何度か連絡があった。
何件かのメールでおじさんの心境が手にとる様にわかった。
「今度、挨拶させてくれるよな?」
「え・・・。あ・・・うん。」
東堂のその言葉に少し驚く。オメガナイトで出会うαなんて、翌朝には姿を消してたりすることもあるのに・・・。
「・・・何だ? オレは、今回だけで終わらせるつもりは無いけど?」
東堂にキスされる。
あ、甘い!! ええええ????? ま、待って・・・今になって色々、えええ??感情が追いつかないんだけど・・・。けれど・・・いやじゃない。
「う・・・うん。オレも・・・」
そう答えると、嬉しそうな顔をされる。
今度は、尊から東堂にキスをしていた。
「もう! ミヤ君、すっごい心配したんだからね!!!!」
「ご、ごめんなさい・・・。」
「・・・怒ってはいないよ。ミヤ君も大人だもの・・、それに、彼いい人っぽそうだね。」
「おじさん・・・。」
「僕心配で、つい昔の調子で話しちゃったのに、すごく丁寧に対応してくれて・・・。それに、君の様子を見たら、なんかホッとしちゃた。」
「・・・おじさん。そんなにオレわかりやすいですか?」
「それもあるけど・・・、凄いよ?こう・・・ミヤ君全体から彼の香りというか・・・。あと、その首周り見たら嫌でも・・・ね。」
そう言われて、自分の首元が東堂のつけた痕だらけだったのを思い出す。
身支度を整える時に、姿見を見て思わず叫んでしまった程だった。
着ていた制服で帰ってもよかったのに、東堂が着替えを買ってきてくれていた事に疑問に思った・・・、けど、その答えが鏡をみてわかった。
確かに、制服のシャツより、用意されたハイネックのトップスがいい。
けれど、βのおじさんがわかるほどに、べったりと東堂の香りがついているとは・・・。
「あ・・明日、病院いくの厭だなぁ・・・。」
「ダメだよ! ミヤ君、ちゃんと、診て貰わないと!! 」
「だって、先生には全部わかちゃう・・・・。はずかしぃ・・・。」
「・・・・・・プッ。 何だ・・、ミヤ君もそういうの気にするのか!!」
「えええ!! おじさん・・・何で、笑うの!」
「いや・・なんか・・・本当によかったと思って・・・。」
笑いながら、目尻に涙がたまる。
「・・・おじさん。」
「それなら、先生のクリニックで見てもらった方がいいんじゃないか? 病院だと、知り合いがいるって言ってただろ?」
「・・・あ、うん・・・。そしたら、そっちで見てもらえるか聞いてみる。」
もらったカードを取り出し、連絡をすると留守電に切り変わった。
用件を入れ、少しすると折り返し連絡があった。
「おめでと〜!! もちろん僕のクリニックで構わないよ〜。場所は・・・」
いつもの軽いテンションで先生からの連絡。
「ふぅ・・・。 あ、あとは東堂にも連絡しないと・・・。」
携帯の連絡先をスクロールする・・・
あの日、東堂はちゃんと避妊をしてくれていた。
それに無理に、噛もうともしなかった。オメガナイトの後の受診は、望まない妊娠を避ける為、国からの補助も出て半分強制のようなものだった。
けれど、東堂にはただひたすら、甘やかされた記憶しかなかった・・・。色々と思い出して、なかなか通話ボタンが押せなかった。
「この後、病院行くだろ? 俺もついていくから・・・。」
「え・・・何で?」
「避妊はしたつもりだし、出したのはこっちだったけど・・・・」
そう言って、東堂の手はお尻を撫でる
「ちょっ・・・ばか・・・。」
「無理させたから、俺も一緒に行きたいんだ。それに、ここの開発はパートナーの役目だろ?」
ちゅっ と口付けは軽いのに、その手はガッチリと柔らかな尊のお尻を掴んで離さない。
「東堂・・。流石に、今日はもう・・・無理だからな・・・。」
「わかってる。けど、病院に行く時は連絡して。」
そう言って、また口付けてくる。それは尊が了承する迄、繰り返された。
「・・・・電話しないのかい?」
ニヤニヤしながらおじさんが、携帯を握りしめたまま百面相していた、尊を見ていた。
「し、、しますよ!! もう、おじさんその顔やめて!!」
「はいはい。 ミヤ君は、当分ランチのみでいいからね! じゃ、僕は店に出てくるよ。」
「・・・おじさん、ありがとう。」
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