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第4章 4
土曜日だけは、ほぼ丸一日2人で過ごすことができる。夏野は夜勤明けのアルバイトを入れず、幸村もゴルフや付き合いを断っている。
「あっ……もう、そこばっか……やめ……」
「何で?朝陽はここ弱いだろ?」
「だからぁっ……」
――今日はずっと一緒にいられるから、焦ることなんてなかったのに。俺は、また……。
幸村は執拗に乳首を攻め続ける夏野の頭を押し下げる。
「何?朝陽、どうしてほしい?」
「……お、俺、もう……」
「言って」
「夏野……し、下も……こっちも触ってほしい」
「よくできました。いい子だな」
夏野は床に膝をつくと、幸村のズボンと下着をゆっくり焦らすように下ろしていく。ようやく曝け出された屹立の先端に尖らせた舌を押し当てて、溢れ出た蜜を掬いとる。
「あっ……あぁ……」
敏感な場所に与えられた刺激に、幸村はずるずると崩れ落ちるように床に座り込んだ。夏野は硬くなったモノを優しく手で握り、俯いた幸村の顔を上げさせるようにキスをする。
「朝陽、かわいい」
音を立てながら何度も唇を重ね、やがて深く交わり合う。夏野は決して強い刺激を与えることなく、先端を手のひらで押し潰したり、付け根をそっと撫でたりして幸村の欲望を極限まで煽っていく。
「んんっ……はぁっ……な、夏野っ……」
「何?」
「お願い、もう、限界……」
「限界?本当に?」
夏野の指が屹立を下から上へとゆっくりとなぞる。
「あっあっあっ……」
「まだ我慢できるだろ?ほら、朝陽。俺を見て。まだ俺は……」
いつの間にかぎゅっと瞑っていた瞼を持ち上げると、吸い込まれそうなほど輝く琥珀色の瞳が飛び込んでくる。
――焦らなくていいのに。気持ちを抑えきれない。
「あぁっ……夏野……好き。大好き」
無意識のうちに口走った言葉に、真剣だったその顔がクシャっと嬉しそうに崩れた。
「ずるいな、朝陽は……。俺もだよ」
もう一度、愛しい顔が近付いてきて唇を奪われる。それから、胡桃色の髪が揺れて、大きく開けた口が敏感な場所を丸々全て吞み込んでしまう。
「やっ……あああぁっ……」
ほんの数回前後に動かれただけで、幸村は呆気なく果ててしまった。
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