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束の間の、、

いい匂いがする トマトソースとチーズの芳醇な香り。 いま、この状況でなかったら飛んで喜んでいだろうがいまは状況が状況で素直に喜べない。 アイツ、どうやって食わすつもりだろ? 「お待たせ」 「なあっ。足は片っぽなくなったけど手はどうすんだよ?どうするつもり?」 「あぁ、忘れてたよ」 いそいそとまた輪っかに足を通そうとする更科 のその様子に慌てて 「また、縛るの!たぶん逃げらんないのは察したから縛るのはやめてよっ」 ふぅふぅと息を荒くしながら更科を見あげるとクスクスと笑っていやがる 「威嚇する子猫のようだな、幸」 「なっ!外すのか外さねーのかどっちだよ」 「ん〜、ok。お利口さんなのは知ってるから外すよ。ただし、暴れたら…わかってるな?」 「は…はい」 よかった。手足の自由が効くだけでどんだけ救われるか カチャカチャとすべての拘束がオレから外されていくがベッドに拘束道具の片割れが繋がったままで、ベッドはそのままいつでもまた繋げるぞって感じ なんか嫌な気分 「幸。ついてきて」 「へ?」 「ここは拘束室だから隣、俺の部屋行くよ」 トボトボと裸のまま言われるまま、ピザをもつ更科に着いていく。 拘束室ってなんだよ?どうやって外した?とかいろいろ疑問はあるけど今はどうでもいいや 腹減った

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