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幸福感
「…ん……ふぅ…っ」
「そうそううまいぞ」
更科は上機嫌だ。幸の頭を撫で優しい表情を浮かべている
監禁されてまだ数時間だが穏やかな空気感に幸の方も心を開きだそうとしていた
「せんせ…っうまい?」
「ああ」
褒められて悪い気はしない
「…っ」
照れのようなものを感じ、更科から視線をそらすと更科は不思議そうに首を傾げ、幸の肩をたたき
「どうした?見ろよ」
「いやだし…っ」
「素直じゃないねぇ、幸。まあ、そこがかわいいんだけど。ところで…イケそうか?」
「…っ。むり」
波のようなものは感じるが決定的なものを感じない。
やはり陰茎への刺激に比べると弱く、なによりまだ挿入して間がない
今から1時間とか厳しいと感じる幸は半泣きになり更科へと視線を送る
「もうダメって顔だな?」
「だって、ちんちん触らずにイケとか無理すぎる」
「慣れ…なんだけどな」
いじわるな表情を浮かべ、再び幸の頭を撫でると更科は幸に尋ねる
「自分で触る?それとも俺に触られたい?今日は許してやるよ」
「え?ちんちん触っていいの?」
「ああ。どうする?」
自分で。と答えたいところだがこの場合後者で答えるべきだろうと判断した幸はおずおずと手を伸ばし更科の手を触り
「触って」
「……くっ…反則だろ、それ」
たまらずニヤつく更科の顔は幸福感でいっぱいだった。
すぐさま幸を抱きあげると後ろから羽交い締めにするようにし、先端からポロポロと露をこぼす陰茎へと右手を伸ばした
「イかせてやる」
「わっ…ちょっ、いきなりっ!」
「すぐイキたい?それとも少し味わうか?」
更科は身を乗り出し幸の顔を見つめる
今にも口が付きそうな距離感だ
「そりゃすぐイキたいけど…って…えっ、んぅ?」
キス?キスされてる…!?
「…ん…っ…ん…んんー」
舌が口の割れ目から入りこんでくる
ザラザラと歯列をなぞり口の中の天井部を舐められるとぞくぞくと震えなんとも言えない感覚になる
「幸…ベロ、出して…」
「ベロ?…んっっぁ」
言われるとおりに舌を出すとすぐさま絡めとられ舌を吸われると、陰茎がぴくぴくと震え体が快感を訴える
更科は幸の陰茎に手を添えさらなる快感を与えようと上下に扱き出す
自分のにするより優しく丁寧に
「イキそうなら…イっていい」
口が離されると、口端からヨダレが垂れ
幸は頭を振る
「ぁっ、あっ…気持ちいいっ」
(ヤバイ…ヤバイって。キスもちんちんも尻に入ってるあれも全部が気持ちいい)
「ほら…イけよ」
一層扱きを強められると幸はビクビクと体を震わせ足を硬直させ
「イク…っイクっイクーー…っっ」
「おっと…」
イったと同時にカクンとしなだれた幸の様子に慌てて体を支え、顔をのぞきこみ
「失神?まさか失神したのか」
そっと体勢を変え幸を横たえると、幸の手首を触り
「脈はある…と、いうか寝てる?」
スヤスヤと寝息をたてる幸に笑みがとまらない
「おやすみ…幸」
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