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欲情
嫌々ながら出向いた内科健診で運命的な出会いを更科はした。
ちょっと跳ね返りだが反応もよく、なんとも俺好みなあの子
「彼が欲しい…また、会えるだろうか」
幸…来栖幸…
どうすればいい?
帰宅後の夜遅く、更科は幸を思い出し部屋内を落ち着きなくくるくると回った
ふと思いたち医院の方にまわりカルテを検索した
「うちの患者ではないか」
診察椅子に座り大きくもたれ右手で顔を覆う
(どうする…)
目を瞑ると猫のようにめちゃくちゃ威嚇してきて跳ね返りのような幸の様子が浮かぶ
あれを手なづけて可愛がれたら…
感じやすそうで泣かせたらどんなに可愛いいか
ありもしない想像が膨らむ
(乳首…いやらしかったな)
思い出すと自身の股関が膨らんできた
欲情している…
ポロんとジッパーの隙間から陰茎を取り出し右手で扱く
「…ふっ」
親父も座るこの椅子ではまずいと思いながらも手が止まらない
「…幸…」
頭の中で裸の幸を組み伏す
想像の幸は俺の下で暴れるが最後には抗えなくなりあられもなく甘い声をあげる
想像で抜くことはあまりなかったがイケそうな気がする
「幸……幸っ」
だんだんと荒くなる息づかい
想像の幸も射精の許しを強請っている
だけど、すぐはもったいない
まだだ…まだ
「は……は…うぅ」
短く声をあげ果てた。
果てて出てきたものはあたりにはあまり散らず手だけを汚し、瞬時に冷めてくる熱
白濁で白くなった手を眺めむなしさにため息が出る
「やばい…な」
グーパーし糸を引く手を見るとたまらなく情けなくなりそばにあったティッシュで拭った。
ゴミ箱が視界に入るがさすがにそれはまずいだらうと思い、汚れを中に折り込んでズボンのポケットにしまった
しばらく呆然とし、反対のポケットからスマホを取り出し友人を呼ぶ
画面には指宿巧の文字
何度目かのコールの後電話は繋がる
〝はーい、なんのようかな?〝
「悪い。寝てたか?」
〝ん〜夜勤中だよ。いまから夕飯休憩しようかなと思ったところ〝
「そうか。それは悪かった」
〝で、どうしたの?〝
「あ…いやちょっと…その、聞いてもらいたいことがあっただけだ」
しどろもどろになり更科は答える
〝ん〜すぐがいいなら明日の明け、10時には帰宅してるから来なよ。待てるなら明後日休みだから待ち合わせてもいいし〝
「明けはさすがに申し訳ないから明後日でいい」
本当はすぐにでも聞いてもらいたいが夜勤明けのしんどさは覚えているからさすがにそれは遠慮した
〝ok。人目を気にする話なら個室系?〝
「いや、近くの喫茶店とかそんなでいい」
〝ん〜高校近くにあるとこかな?昼飯一緒にって感じでどう?〝
「そうする」
つーつー
終話すると射精後の疲労感でまだ重い体を無理矢理起こし立ち上がると更科は診察室を後にした
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