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楓〝医師〝2

「縫合…終わりました…」 縫合を終え徳川は肩で息をしながらつぶやいた。 はじめての処置に戸惑いながらもやり終え、徳川は仁科の手にガーゼと包帯を巻いていく 達成感に徳川は満足はしていたが、仁科は不満気 「ん。縫合は後5分は早くしろ。が、包帯の巻き方はさすが元助手」 「…あ、ありがとうございます」 仁科はうっすらと汗を浮かべ、文句を言いつつも徳川を労った。労いのすぐ後キっと拘束された霞を見据え、立ちあがり 「さ、徳川先生…ソレの処置行くよ?。指示するから頑張れ」 「りょ、了解。てか、ソレって…霞っすよ、名前」 ぶつぶつ言いながら徳川は膀胱尿管カテーテルの準備を始めた カテーテルと袋を繋ぎ、消毒、カテーテルを膨らませるための水が入った注射器だ 「まずは、ソレの局部を出してよく消毒して。 感染起こしたり尿道炎おこすと熱が出たりして後がやっかいだから慎重に」 「了解…じゃあ霞?行くよ」 ガチャガチャと暴れる霞の局部を掴むと錯乱したかのように叫び出す 「わぁーっ」 「たく…世話の焼けるやつだっ」 仁科はクツワを引っ張り出し、霞の口にクツワを噛ませる 「ん…っんぐーっ」 「すごい、気性が荒いっすね」 「君が好きなお尻ぺんぺん向きな子かもね。徳川…君の担当ね」 「え…ちょ、ツバキはもう助手じゃなくなったからお役ごめんってことっすか?」 霞の局部を丹念に消毒しながら会話を進める 「まさか?2人見るんだよ、お前が!サポートはするから」 「な、スパルタだなぁ…まったく」 消毒を捨て長いピンセットでカテーテルを掴む。 かなり太いが大丈夫か? 「表面麻酔剤は、しっかりな…尿道は傷つけるな」 「分かりました」 ゴクリと徳川他、花3人が息を飲む たっぷりとゼリー状のものをつけたカテーテルを挿入していく 「ひ…っっ」 霞の声が漏れ、3人は目を逸らす 「そこ3人、目を逸らすなっ」 仁科は叫ぶ。 「しっかり見ているんだ。ツバキ、葵くんに藤くん。彼は君たちの医者だ」 葵は恐怖からシクシクと泣き出した 「やめろよ…霞が堪えてんだ」 「藤だって泣きそうじゃんっっ」 ツバキは固唾を飲んだ 「そう、そのまま向きを変えて当たるところがあるだろう?前立腺だ。もう少し行くと膀胱。到達すれば尿がひける」 「あ…ぐ〜っっ」 カスミは引き千切れそうなほどシーツを握りしめ、堪えられずに涙を流す。 「…っ!引けました。先生尿の逆流きました」 「じゃあ、固定。固定したら少しカテを引いて」 「了解。okです」 「上出来。はじめてにしてはよくやった。あ〜徳川、ツバキの躾…今日の分頼むぞ。内容は君に任せる」 ふっと笑みを浮かべ、徳川の背を叩き仁科は歩み、通り様にツバキを撫でた後治療部を後にした

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