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闇スミレ
のばらが入局しスミレの慌ただしい1日が終わった
「疲れた…」
ドサっとスミレは花屋内にある寮の一室の自分の部屋のベッドに寝転んだ
「明日…まずいな。楓とのばら相性悪そうだしよく見ておかないと…。のばらが張り切りすぎなのも気になる」
ぶつぶつつぶやきながらスミレは爪を噛み、これからの医局、治療部…花屋そのものを思案した。
スミレは立ちあがり薬入れに手を伸ばす。
抗うつ剤に、抗不安薬…安定剤、睡眠薬。
手放せないこれらを内服していく。
いつだったかのばらに睡眠薬をせがまれたがこんなもの…戻れなくなると思い、報告しなかった。
私は…弱い。弱いから守ってあげなきゃ死んでしまう保育の道を選んだ。
が、バカな親がポカをした。なんのミスかは知らないがかなりの損害でその補填のため、息子である私に極道に戻るか花になるか迫られ即答できずにあれよあれよという間に花として育成に入った。
その頃に私は病みだした。
今、思えばこんな私が保育など失礼すぎてできないがやはり悔しい思いがある。
一通りの花としての育成を受けたが、傘下の人間だということを指導官は知っているから形だけの指導ではあったが屈辱だった。
気持ちのいいことは嫌いではないが…無理に咲かされようとするのは辛く、悔しい思いが強かった。
そんな折、私の中の闇は現れた
よくは覚えていないが、指導官数人の骨をうすら笑いを浮かべながら折りまくっていたそうだ。
そのまま精神病院に収容された。
20年近くも前の話だ。
それから定期的に訪れる闇の期間。周期から考えるとそろそろな気がする
尾張に電話をかけた
「猛さん?私です。明日なんですが…やばい気がするので休みを取りたく」
〝ん〜…例のあれか?分かった。のばらは楓につかせるか〝
「それはまだ…」
〝?。まだ1人じゃ動けないだろ?あいつ〝
「猛さんの方でなんとかならないですか?」
〝分かった〝
「お願いします」
電話を切りスミレは眠りについた
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「おはよう」
尾張はいつも通りのゆっくり目出勤してきた
のばらは少し焦った様子で尾張に近づく
「先輩…スミレさんがまだなんだけど?」
「あいつは今日は休みだ」
「え?」
のばらは驚く。チラッと振り返ると今日も気怠い雰囲気の楓が見える
「まさかあの人と?」
「いや…今日は俺とだ」
ほっとするが、スミレが気になる
「スミレさん…大丈夫?」
「大丈夫。ちょっと病気だから仕方ないんだ」
「なんの?」
「悪いが俺からは言えない」
のばらは口をつぐみ、黙って頷いた。
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「…っ…ふ」
スミレは手にもつナイフで枕を裂いていた
裂いて裂いて裂きまくり遂にはズタボロの枕にナイフを突き刺し、薬入れからスティック状の苦い液体薬を取り出して飲み、ベッドに寝転がった。
「っ…はぁ、はぁ」
衝動が抑えられない。が、一つ枕をダメにしたおかげで少し落ち着いた。
「また、買いなおしだな」
今回、きっかけというきっかけが思い当たらない…入院まではいかないが間隔が狭い気がする
だんだん薬によりボーっとしてきたスミレは天井を見つめ意識を手放していった
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