33 / 50
第33話
パイロットスーツのジッパーを首まで上げた。ヘルメットを被る。
『ライト様、操縦席にお座り下さい』
360度全モニターの視界は、空中に椅子が浮かんでいるかの錯覚を受ける。
『そう、深く腰掛けて。追手が来る前に安全圏まで脱出しましょう。あらかじめプログラミングしておきましたので、自動操縦となっております。細かな修正は遠隔操作で俺が行います。重力加速度で振り落とされないよう、ご注意下さい』
座席は姿勢に合うようにフィットしている。よし、これなら行けそうだ。
『準備が整いましたら、出撃の合図を』
頷いた。
『ヴァイスリッター』
ここは戦場。
自由を取り戻す戦いが始まる。
「ライト・クロヴィウス。ブレイヴ・デュナメス出るぞ!」
ともだちにシェアしよう!