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ch.36 (R-18)
翌朝。目覚めると、僕を抱えた先生はまだ眠っていた。
枕に埋もれた寝顔を覗いて、こめかみに口づけてみる。鼻をくすぐる髪の整髪料と僅かな皮脂の香りに、昨夜、溺れるほど浴びた彼の熱さや匂いや味がフラッシュバックした。中毒になる快楽と、これ以上ない多幸感。あまりに贅沢が過ぎて、夢かもしれない。一瞬よぎった不安は、目を覚ました先生に抱き寄せられて、消え失せた。
「おはよ」と寝ぼけ眼でキスをくれた彼は、「もう少し寝たい」と布団に潜った。
ベッドを出た僕は、クローゼットとキャビネットを漁って、黒いナイトガウンを勝手に着た。リビングから昨日買ったランプを持って戻り、サイドチェストの物と交換することにした。振り返ると、枕を抱えた先生が楽しそうに僕を眺めていた。
「替えていい?」
「どーぞ」
「…できた、どう?」
明かりをつけると、カーテンを閉めたままの部屋にオレンジの仄明かりが灯った。
「いいね…」
ベッドに掛けている僕を、先生が後ろから抱いた。
「昨日する前、交換すればよかったーーー」
「別に、同じじゃない?」
「君って、雰囲気は気にしない?」
耳に直接囁かれると、僕の体は甘い悦びを思い出してしまう。
「君のガウン、黒じゃないほうがいい」
胸元に滑り込んだ右手が、指を乳首に引っ掛けながら弄った。
「…ばか、スケベ」
「…スケベなのは君」
左肩のガウンを剥がれて、首から肩の先へ口づけが滑る。
「いやだ、あさから…」
「…3週間前の朝に、初めて君の中に入った」
腿のガウンをはだけた左手が、僕の内腿に滑り込んだ。
「エッチな言い方、やめてよ…」
「…嫌い?」
腿を撫でて、押し揉む指先が脚の付け根をなぞった。
「ぁ…」
「気持ちよくなりたい?」
「…ん」
「ちょっと、待ってて」
そう言って、寝室を出て行った彼の背中に「うん」と答えた。僕は、先生のいやらしい誘惑に抗うことはできない。
彼は何かの箱を持って戻ると、窓のカーテンを開けた。部屋が一気に明るくなって、眩しくて顔を背ける。先週を思い出すと、恥ずかしさよりも淫らな気持ちが勝って、胸が高鳴った。
「ランプ、意味ないじゃん…」
「こっち、おいで」
彼のあぐらに頭を預けて横たわると、腰の下にクッションを置かれて腰が上向き、股間が天を仰いだ。ガウンの裾が全てはだけて、彼の望み通り、あそこが陽の光に曝け出される。
「…やだ、恥ずかしい…」
「腿、抱えて」
「…っ」
「…よく見えるよ」
「のぞくな…」
「見られるの、好きだろ…?」
ガウンの右もはだけられて、両手が僕の胸の肉を集めながら揉みしだいた。
「ァ…」
「リラックスして」
「できない、こんなの…」
「ウィルは恥ずかしいのが好きだね…」
「…そんな、ことない…」
ぎゅうと摘まれて、しごかれる乳首が気持ちいい。オナニーで慣れたそこは、少しの刺激で簡単に感じてしまうようになっていた。
「は……あ……っ」
「これだけでぴくぴくする君のおまんこが大好きだよ…お尻まできゅうきゅうさせて…」
「あれっく…ぅ」
「…お尻でもオナってるの?」
「…してない、よ…こわい…」
「そう…君って意外と、臆病だね…」
低く笑った彼は、右手を僕のあそこに被せた。そして、向こうからこちらへ往復させて、ゆっくり静かに擦(なす)り始めた。
「ッあ…」
「…しっとりしてる」
僕の湿り気で濡れていく手のひらに、ぺたりと張り付いたクリや肉びらが引っ張られる。下腹部の熱に気を取られていると、乳首を練られて、また腰に熱が溜まっていく。
「…あ…や…だめえ…」
「リラックス、して…」
なする力が少しだけ強められて、濡れた手のひらに潰されたクリが捏ねられる。
腰を振って、自ら彼に擦り付けてしまう僕は、インランなのかもしれない。
「あ、アッ…きもちっ…あれっく…」
「君の蕩けてく顔が好きだよ…」
彼が屈み、僕の口元にキスで囁く。
「…あれっく、あれっく、ぼくのあそこ、ほじって…」
薄く笑ってる唇に舌を伸ばして、ねだった。
「すぐに僕の名前を呼ぶ君は、甘ったれだね…」
箱を漁り、何かを取り出した彼は、それを僕の目の前に突き出した。
「っ!?」
そのスティック型の大人の玩具は、正確におちんちんの形ではなく、アレックの半分ほどの太さの竿の先が亀頭みたいに丸く出っ張っている。禍々しいほどの鮮やかなピンク色のバイブは、類似の物を見知っていても、間近で見ると酷く卑猥で恐ろしく見えた。
「…な、にっ、あれっく、なんでーーー」
「君のために買っておいた」
「ばか、そんなん、やだ…っ」
体をよじって逃げようとしても、脚を脚で押さえ込まれて逃げられなかった。
ニコニコとする彼は、まるで楽しんでいる。
「ウィル、君にあげるよ」
「いらないよ…!」
「これも誕生日プレゼントだ、オナニーに使って…」
滑らかなラバーの先が、くいくいとクリを小突く。
「ば、かっ、ヘンタイいしゃ!…そんなの、こわい…」
「ヘンタイじゃないよ、これくらい……」
するりと下に滑った玩具が、トントンと僕の口をノックした。
「やぁ、あれっーーー」
たやすく僕に埋まったそれが、ゆっくりするすると沈んでいく。昨夜、彼に解されきったカラダの芯は、あまりにも簡単にそれを受け入れた。
「あ、そっ………」
僕の中が、それをちゅんと奥まで吸い込んだ感触に、背筋が反ってしまう。
「…ンっ…あっ…!」
「ほら、奥まで届く…」
ゆっくり引かれていったそれが、僕の入り口を嘲笑うように、抜けない程度に上下する。そしてまた、僕の奥へと吸い込まれて、引き抜かれては沈んでいく。
「ああ、ああ…」
「…これはどう?」
僕の中で玩具がヴンと唸り始めて、無機質な振動がカラダを震わせた。でもなぜか、それは気持ちがよくない。
「…やだ、ちがう、よくない…」
「そう、強すぎるのはまだだめだね…」
バイブを切った玩具が、ぐるんと僕の中を拡げた。
「…ウィルは優しいのが好き…?」
「アッ!?」
玩具で掻き回しながら犯される快感は、強烈に彼のペニスが欲しくてたまらなくなる呼水になる。
「あ、そっ、あれっく、あれっく…きもちいっ…」
「どうしたら気持ちいい?自分でやってみて…」
彼の腕にしがみつく手を、あそこに挿さる玩具に導かれる。もう、怖さよりも気持ちよさしか見えない。握ったそれを一旦引いて、恐る恐る押し込んでみる。トンと真奥に届いた時、そこに熱いものがじわりとして、夢中で奥にぐりぐりと押し込んだ。
「うあ、あ、あ…れっ…あ…」
「…奥がいいの?」
「んン、あ、あ…きもちっ…」
それを沈めるたびに快感が滲み出して、夢中で腰を振っていた。ふしだらに跳ね上がるペニスから、先走りがだらだらとこぼれ出る。
「僕にやらせて…」
息を荒げた彼が、僕に手を重ねて大きく玩具を上下する。奥を突かれるたびに頭と体のネジが緩んでいく。
「あ、あ、あ、あ、あれっくっ、もっと、もっとっ…」
てらてらと濡れていた玩具が、白濁した体液で汚れ始める。
「い、っあ、あれっく、あれっく、おまんこ、きもちいッ、いっちゃう、いくっ、もおーーー」
「…いってるよね?」
真奥にハメた玩具をぐりぐり擦(こす)り付けられて、下品な絶頂にのけぞった。
玩具を用意した本人のくせに、彼は玩具に嫉妬したみたいだった。玩具で弄(もてあそ)ばれた後で、僕はもう、20分も同じ姿勢で彼の怒張に穿(うが)たれ続けている。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ…」
高い所から、強く大きなストロークで貫かれるたびに、涙が溢れるほどの絶頂に息が止まる。達すれば達するほど大きくなっていくエクスタシーに慄いて、執拗に僕を攻める彼にしがみつくことしかできない。
「んアっ、あ、あれっく、あ、ゆるして、あれっく……」
「何を…?」
ばちばちと腰がぶつかり合い、抜かれた竿にべっとりと愛液がこびりついている。
「…きもち、よく、なってた、こと…っ」
「どうして、謝るの…?」
深く交わるたびに卑猥な音が響いて、蕩け出した愛液が尻に伝っていく。
「…あれっく、あれっ、…おこん、ない、で…」
「ウィル…かわいいウィル…」
戒めるように、頭の上で両手を押さえ付けられる。
「あ゛、あれっく、きもちっ、おかしくなっちゃ、うっ…」
「3週間前は、奥でイくことを知らなかったね…」
「あ、あ、あ…」
「どんどん僕に馴染んで、解れて、奥も気持ちよくなってる…」
「ん、あ゛、あ…」
「君は、僕以外にココを見せたくないって言ってたね…」
僕を抉るストロークが更に大きく、早くなっていって、もう、わけがわからなくなる。
「んっ、あ゛っ、いいっ!」
「僕もね…ほかの誰にもっ、こんな君を知られたくないんだ」
「あっ…」
「愛してるよ、ウィル…」
「ン、あ、あ゛、れっーーー」
「ご褒美、あげるよ…」
彼は玩具を手に取ると、下品なバイブのスイッチを入れた。
その先端をクリに押し付けられた途端、僕はあまりに強い絶頂にガクガクと全身が痙攣した。そして、食い千切るように彼を締める膣の奥で、彼の下卑た衝動が放たれる悦びを感じていた。
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