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第21話

「・・・カイ久しぶり」 ショウは笑った。 カイの危険性は知ってた。 知ってた上で利用してた。 さて、どうする? ショウはそれでも、カイが面白かった。 番は出張だ。 そう、前に約束していたとおり、カイを朝までベッドで可愛がってやってもいい。 カイは数年前前となにも変わらず、悪くなかった。 モデルにして描いた絵の幾つかはお気に入りなくらいだ。 男に抱かれなければならないいやらしい身体もそのままだろう。 ショウと会っていないこの数年、自分から誰かに犯されに行ったのだろうか? そうだろう。 この身体が男無しでいられるわけがない。 ショウはいやらしくカイの身体を作り替えたのだから。 「カイ・・・脱いで」 それは昔の兄さながらの命令だったが、カイは服を自分で脱ぎ捨てた。 そこにはショウが作ったいやらしい身体があった。 生まれながらの性ではなく、男に何度も抱かれて作られイカされて出来上がった、そんな身体が。 生まれながらの性オメガとは違う、だからこそのいやらしさ。 これはショウが作ったものだ。 やはり、悪くなかった。 ショウは笑ってカイをベッドの上に押し倒した。 カイはキタノに会うまでのショウの好みではあった。 中肉中背、痩せぎすのキレイな身体。 強い熱量の目。 それも何も変わらない。 兄よりも強くショウに執着しているこの男がこのまま消え去るわけがなかった。 カイの乳首は尖っていたし、ペニスは勃起していた。 ショウに可愛いがられたくて。 「ごめんね、長く放ったらかしにしてて。でも、可愛いがってあげる」 ショウはカイの乳首をコリコリと指で擦り合わせながら言った。 ひん カイは声を漏らす。 いやらしいくせに声を殺そうとするところは変わらなくてショウは興奮した。 もう硬くなってる甘い芯をつかんでやれば、カイは喘いでヒクンヒクンと身体を震わす。 オメガは性技に関しては天分がある。 そういう風に出来ている。 アルファでも骨抜きにし、ベータなら破滅せられる。 舌で丹念に舐める乳首の、甘さをこ削ぎだし、限界まで高まった快楽を歯でこじり出す。 男達に乱暴にされても感じるようになったカイの身体はショウの舌では狂うしかないのだ。 だめ あおぅぅぅぅ ひぎぃいい カイは涎をたらして泣き叫ぶ。 男達に何度貫かれてもここまでにならないほどに。 「相変わらず、感じやすくて可愛い・・・」 ショウは笑う。 可愛いカイ。 可愛いおもちゃ。 そこは変わらない。 でも。 もういいかな、とも思った。 こういうおもちゃで遊ぶのは卒業したい。 アルファを開発する遊びというのも面白そうだ。 番は自分が可愛がられるという発想がないが、 可愛いがってみてもいい。 あのお尻を可愛がるというのもいい。 カイを可愛いがりながら、番のことを考えていた。 番は大切だ。 発情期には絶対必要だし、オメガが生きていくのにアルファはいた方がいい。 カイは始末する。 可愛いけど。 コリコリとカイの乳首を齧りながらおもう。 舌で快感を高めて、噛んでそれを放出する。 あひぃ ひいいぃ カイが絶叫して背中を逸らす。 ショウにかかるとベータはみんな狂うけど、カイは誰よりも狂う。 カイの勃起したまま触れられることのないペニスから溢れるものはもう先走りだけではない。 乳首だけで中イキし、前からもイけるのがカイなのだ。 なんていやらしい。 でも、カイの良いところはこんなにオンナのコになってても、ショウに挿れたいとこだ。 どんなに後しろを色んな男に犯され、ショウからも指でイカされ、どんなオンナよりオメガよりそこでイケるくせに、それでもショウを抱きたいとこだ。 だから、焦らしてる。 沢山、沢山、オンナノコにしてからだ。 「ショウ・・・お願い・・・お願い・・」 カイが挿れたいと願うのを許さない。 「もっと沢山乳首や後ろでイってからね?」 ショウは笑顔で言って、今度は後ろを可愛がる。 ちゃんと躾が行き届き、準備を済ましてきている後ろを。 いつもなら色んな男に犯させるそこを、ショウは優しく舐めてやった。 初めてカイがここを使われて、血のにじんだ時もそうしてやった。 あの時だってちゃんと指でイカせて気持ち良いことを教えてから男達に犯させた。 カイは男達に犯され痛みに泣いたが、ショウが教えてやったから、ちゃんと最初から後ろでイケたのだ。 そして終わった後は舌でそこを慰めてもやった。 あの日も、ショウの舌に癒されてカイはイキながら泣いたのだ。 そして今日も。 ショウ ショウ 愛してる 好き 叫びながらショウの舌でイク。 可愛い可愛いカイ。 でももうジャマだ。 カイを殺しても、番はきっと上手く処理してくれるだろう。 カイを殺すには、セックスの中でしかない。 カイを完全にコントロールできるのはセックスのなかっだけだとショウは知ってた。 指で中を可愛がってやる。 誰のペニスよりもショウの指に狂うカイは、絶叫し続けている。 イク イク 止まんな・・ ひぃぃぃぃ カイは死ぬほど感じていた。 可愛いカイ。 これからホントに死ぬ。 でもそれは最高に気持ち良いはずだ。 だって殺すのはショウなのだから。

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