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第36話

「相手の体はどんな感じだった?」 夫が低い声で呟く 「気持ちよかった」 「俺等より?」 「比べられない。だって君としてもともくんとしても他の人としてもどれも選べないくらい気持ちいいから」 「…そんな体にしたのは…」 「君ってこと否定はできない。けど元々そういうやつだったんだよ。俺が。だからね、俺はもっともっと色んな人を求める。もう止められないよ。君を…そしてともくんを愛しているからこそ離れようって思って…」 身勝手なのは十分承知してる。子どもたちと寝たのは俺の勝手な欲望のせいなのだから。愛している人たちから遠く離れて俺は一人で生きる。どんなに体が疼いても相手を探すことはしない。それが俺のできる1番の罰だと思うから 「こんなに俺のことを思って沢山のお祝いしてくれたのにこんなふうにしてしまってごめんなさい…じゃあ…俺は…」 ここから自宅に帰るにはちょっと遠すぎる。公共機関も止まっちゃってるし今日はここに泊まる以外選択肢がない。幸いここは部屋がいくつもある。俺は違う部屋で休めば少しは違う そう思って別の部屋に行こうとすると二人に腕を掴まれた 「ごめん。しーさん。そんなに思い詰めさせて…俺の愛が足りなかった?」 「なぁ。しー。何度も言ってきたが俺はお前を離す気はない。他の誰と寝ようがお前は俺から逃さねぇよ。これから先死ぬまでお前が他の誰かに抱かれようがそれは変わらない」 「しーさん。どうしようもなく愛してるんだ。今しーさんに消えられたら生きられない…だから…終わらせないよ。逃さない」 そういうと二人は示し合わせたように俺を両方から抱え大きなベッドに縫い付けた。部屋においてあった浴衣の紐で拘束されていく。 着ていた服はあっという間に取り去られた。そして二人は同時に深く息を吐いた。 「「キレイだ」」 そういうと二人は俺を愛し始めた。何度も何度も愛をささやきながら… 甘く甘く愛される俺の体はどこまでも貪欲にその快楽を貪った 何度果てても終わらない快感が堪らなく嬉しくて体を揺らした。 「しー…愛してる。どんなお前でも」 「しーさんが他の男に抱かれるのは妬けちゃうけど…それでもやっぱりしーさんがいい」 せっかくの旅行だったのに観光なんか出来ず二人に愛され続けた

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