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第48話
その時着信が響いた。
「あ。君のじゃないかな?バッグの外のポッケから飛び出してみちゃったんだ。充電なくなってたから勝手に充電したの」
「…つぐ…」
画面に表示されたのは愛息子の名前だった
「もしも…」
「しーくんっ!!!しーくん!!ごめん!!どこいるの?」
「つぐ…父さんは?」
「また朝から出掛けていったよ。一度俺たちにあって話したいことがあったからって言ってたけど…そんな状況でもなくなったし…ごめんね…すぐに追いかけられなくて」
「ううん。何もされてない?」
「俺は何もされてない…ただ親父が…泣きながら俺に謝ってきた。あんな男を選んでしまってごめんって…」
「そっか…そうだよね…」
「…しーくん」
「嫌な思いさせてごめん…こんな大事な時期に…」
「しーくんは悪くない…俺が…親父…また暫く帰れないって言ってて…だからしーくんを呼び戻してほしいって」
「そう…ごめん。つぐ一旦折り返すから。ちょっと切るね」
電話を切ってメグさんに向き直る
「メグさん。今息子からで…一旦家に戻らないとならなくて…」
「あんた…大丈夫?顔色悪いよ」
「ごめんなさい…心配させてしまって…大丈夫…まだ、未成年の子なんだ…って言ってももう数日で成人だけど…」
「…ねぇ。あんたさ…」
「ん?」
「…まだ…とものこと愛してくれてるの?」
「どうなのかな?もう…わからないんだ…」
「…そう…あのさ…俺からの提案なんだけど…」
その後メグさんは俺を家まで送ってくれた。家を出る際メグさんはともくんをベッドに拘束した。そうでもしないとともくんは暴れだすみたい…家の外からも窓やドア全てに外鍵をつけたそうだ
今の時間はつぐは家にいない。今のうちにできるだけ俺の荷物を減らそうと一心不乱に片付けをし一日を過ごした
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