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第57話
メグside
一緒に朝食を作っているとそっと俺の手に手を重ねた繋くん。何事かと思って見ると心配そうに俺を見ていた。その顔が泣きそうに歪んで見えて胸が苦しくなる。そんな顔させたくないな…優しい子なんだと思う。俺のことを思ってそんな顔するんだから…
「大丈夫。繋くんがそんな顔しないで。君のお陰で気持ちが軽いんだ」
本音だった。しーちゃんが息子を連れてくるって話したときはほんとにびっくりしたんだ。提案したのは俺だけどまさか本当にそうするなんて。
自分の子供を自分の不倫相手と住まわせるなんて正気の沙汰ではないと思った。相手が誰なのか知って尚ついてきた繋くんにも驚いたが…
しーちゃんがあの日何故公園のベンチで寝ていたのかその理由はまだ知らない。けどいてくれたからこうしてともに会わせられたし俺も繋くんに出会えた。
繋くんは多分俺の立場と似てるんじゃないかな?おそらくしーちゃんのことを親子の枠を超えて愛していて、もしかすると旦那さん以外の相手ってのが彼かもしれないと思った。
そうであってくれなきゃ俺に挿入までしなかったとはいえ手を出した理由がわからないから。そうであって欲しいと願っている部分もある。だってそしたら言い方悪いけど弱みにつけこんで俺を最後まで抱いてくれるかもしれないでしょ?
たった一晩。されど一晩。すっかり繋くんに絆されてしまった。
この気持ちはともに抱いていた狂おしいほどの愛とは違うけど、ともが回復してもともではなく繋くんに側にいて欲しいって思っている時点で答えは出ている気がしてる。
繋くんにとっては気紛れだし火遊び程度の軽い感じなんだろうと理解はしてるつもり…きっと俺はまた傷つくんだろうけどそれでも今はこうして甘やかして欲しいし出来れば繋くんにも甘えて欲しい。この時間を…気紛れなこの時を出来るだけ大切に過ごしたいんだ
繋くんに笑いかけ頬に唇を寄せるとびっくりしたように目を見開いたあと優しく微笑んでくれて頭をぽんぽんってしてくれた。それだけで心がふわふわ暖かくなった気がした
「君だけ余裕なのやっぱ腹立つなぁ…」
「若さですかね?」
「あーあー!!そーですかぁ」
年下相手に…親子ほど離れた相手にそんな気持ち持つなんて…馬鹿げてるって笑われるだろうな。けどこの子が妙に大人っぽいのが悪い。そんなことを言い聞かせながら手を動かした。
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