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第61話

「やっぱ好きだわ。お前のこと」 そう言うと壊れ物を扱うように俺の頬を撫でた。愛しい人にしているような眼差しで見つめながら…知らなかった…そんな表情するなんて… 「今パートナーいるでしょ。美人な奥さん」 「あぁ。いるな」 「その奥さんに悪いと思わないの?今こうしてるの」 「うん。思わねぇなぁ。あいつお前のこと気に入ってるしなんならお前を落とせってけしかけてくるような女だぞ。自分でも稼いでるからその金で男や女大量に侍らせてるぞ」 「相変わらずなんだね」 「あぁ。仲はいいけどな。外に沢山相手作れってうるさいんだよ」 そう言ってる間に気付けばズボンのファスナーは降ろされてやわやわと俺の中心部を弄っていた 「ん…あっ…ちょ…やめて」 「かわいい声…ずっと聞きたかったんだよねぇ。ほらお前のせいでこんなになっちまった」 社長は自分のを擦り付けた。そこはびっくりするくらい固くなってた 「なぁ。ヤろうぜ」 「そういうとこだよ。高校の時罰ゲームって思わせるの」 「だな。ごめんごめん、けど真剣だったよ。お前のこと」 「…ありがと。でそろそろどいてくんない?」 「はいはい」 俺の服を綺麗にしてくれて起こしてくれた 「けどなぁ。お前気付いてないだろ?」 「何?」 「今日周りからやらしい目で見られてんぞ。お盛んなのは構わないがただでさえ夫がいてもお前を狙っている輩が多いんだから」 「いないって」 「いるんだよ。もっと緊張感持て。今後お前が離婚したとなると相当な数押し寄せてくるぞ。今日どうやって帰宅する予定?」 「歩いて帰るけど?」 「その人の家ってどこらへん?」 「えっと…」  メグさんの家の住所を告げる 「…うん。その住所なら…送る」 「いや。だめでしょ!?社長が一パート社員を送るなんて変な噂たつかもよ」 「大丈夫だよ。そんなん俺が捻り潰すし?」 「…本当にやりそう…」 「だから大丈夫だ。ほら。おいで」 「大丈夫だって」 「なら力付くで送る」 「えっ!?」 そういって俺を担いで社長専用のエレベーターに乗せようとするからじたばたと藻掻く 「わかった!!わかったから!!荷物持ってくる。待ってて!!」 「俺も行く」 「だめだって!!」 必死で抵抗してやっと荷物を取りに行った 「咲坂さんお疲れ様です。俺もこのあと休みなので…良かったら…」 「すいません。知人と約束があって。また今度」 色んな人にまたそんな声を沢山かけられるのをうまく交わしながら周りに誰もいないことを確認して社長専用の駐車場へやってきた 「早かったな。乗れよ」 「後ろがいい…」 「だめ!社長命令」 渋々助手席に乗って窓の外を眺める。今思うことは…

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