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第77話

メグside しーちゃんの家族にしてきた仕打ちは家庭を大切にしたいって考えてたのに上手く行かなかった俺にとっては信じられないことばかりだった。だけどしーちゃんを攻める気にはなれなかった。 確かにしーちゃんは不倫したし他にも関係をした人がいた。 子供もいて旦那もいて…俺が憧れていた家庭をもっているのに… だけど…ともは知らないかもだけど俺は知ってるから。相手の方が先に不貞を働いてたこと。 俺とともの出会いはある店だった。同じ店のキャストだったのだ。 その頃から俺はともに憧れてた。店の中の誰よりも綺麗で優しくて人気者だったから。 俺は今より地味な方で目立つタイプではなかったからお金が安い分人数はこなしていた。 俺を買ってくれた客の中にしーちゃんの旦那さんがいた。 まぁ勿論キャストのときはしーちゃんの存在も知らなかったからその客がしーちゃんの旦那だとわかったのも最近なんだけど。 あの人は俺以外にも安くて若い男を沢山買っていた。 何人かはあの人が来るのを心待ちにしていた子もいた。 顔は普通の人。仕事だってそんなに上の地位の人ではない。だけど変なプレイは要求しない。 その上奥さんに一途でって聞いてたからその一途さに憧れた人もいたんだ。店の中にいるとたくさんの人間が俺たちを買いに来てくれる。 それこそ顔も地位も高いけれどそれ故に金に物を言わせて手酷いことをしてくるやつも少なくはない。家庭なんて大切にできない人もたくさんいた。 それを考えるとすごくいい客なのだ。 だけど、よくよく考えればそもそも金で俺たちを買いに来てくれている時点で一途ではない。 しかも一度や二度じゃない。かなりの年数通ってたんだ。 その後数名のキャストが違う店に行ったときもあの人は現れたらしい。どこにいっても現れる彼はいつの頃から来なくなった。 そんな時ともに誘われて今の仕事を始め一緒に出張に行った時女と仲良く寄り添う男を見てしまった。 とうとう女にまで手を出したんだなって俺は気づいたけどともは一度も買われたことがないから彼のことには気付かずにいた。 まさかその奥さんがしーちゃんなんて俺もとももその時は知る由もなかった ともとこの仕事を始めてから軌道に乗った頃ともが初恋の人と再会して交際し始めて暫くたったころ何故かその旦那とも絡むようになったって話にびっくりしたんだ。 好きな人の前で好きな人の旦那に抱かれるってどんな気持ちなの?って疑問も持ったんだ。 もやもやしていた矢先その旦那だという男に街でばったり出くわしてしまった。その時初めてともの言う大好きなしーさんの旦那があの男だっだったって点と点がつながって線となって… だからとても複雑だった。ともの言うことが真実だったんだってその時に知った。 そんなのともが嫌いになれるわけないじゃない…でもどうしてもともが欲しい…俺が…ともを…そう思っていた時あの事件が起こってそれを期に俺の勝ちだなって変に思い込んでしまった。だけどともはやっぱりしーちゃんじゃなきゃ嫌だって譲らなかった。それでも諦めきれなかった俺はともにあんなことをしてしまった… 壊れてくともをみて始めは間違ってなかったって思ってた。だけどともの気持ちはやっぱりしーちゃんのものだった。一度も揺れなかった。その頃から後悔しはじめたんだ…自分の気持ちを押し付けて無理やり奪っても…ともを閉じ込めても…何一つ…誰一人…幸せになんてなれないじゃんって…俺の目指してた理想の家庭なんて築けるわけ無いじゃんって… 俺の中で色々悩んで考え出してそしてあの日偶然にしーちゃんにでくわして… 確かに最初はもやもやしてた…けどそんなのあっという間に払拭された。ともに聞いていたしーちゃんそのままだったから。 今日何がどうなってこうなってしまったのか話しを聞いて理解した。 やっぱりともにはしーちゃんだししーちゃんの隣はともじゃなきゃやだなってそう思ったんだ。 そして…願わくば…繋くんが側にいてくれないかなって…

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