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第79話

繋side 久しぶりの学校はまぁ変わりなかった。行ってなくったってやることはきっちりしてたしモニター越しにみんなの顔も見てたから みんな久しぶりの俺の登校にはしゃいで取り囲んだ。ここぞとばかりに何人かに呼び出されもしたが全て断った。 さっさとやることやって帰りたかった。今日はしーくんとあいつが会ってるから心配でたまらなかった。 帰宅すると揃って出迎えてくれた二人は柔らかく微笑んでいた。その表情でやっとほっとできた。 俺が最初に目を合わせたのはメグさん。それに自分が驚いてる メグさんは多分俺に好意があるんだと思う。 ここ最近の表情でなんとなく察してしまった。親子ほども年の離れた俺に興味を持ってくれるのは不思議と嫌な感じはしなかった。むしろ…もっとメグさんを知りたいって思い始めてた。 メグさんは何でも卒なくこなす天才肌だ。 昔は地味で目立たなかったっぽいけど今はすごく垢抜けて容姿も整ってるからやっぱり色んなところから誘いもあるみたいだった。それに対してなんだかモヤっとしてしまうのは俺の中でメグさんが他の人よりも大切だと思い始めてるから。 けど俺は春にはこの街を出る。メグさんも連れて行きたいけど…社長であるともさんの秘書のような仕事をしているんだから厳しいだろう。 俺の気持ちに変化が現れるなんて俺が一番驚いている。 きっとずっとしーくんだけを思い続けるのだって思ってたから。 ここに来た初めての夜から毎晩同じベッドで眠っている。俺は眠りは浅い方なのだが今はメグさんを抱きしめて眠っているせいか朝までぐっすりできて前よりとても健康になったと思う。 今目の前にいるメグさんを抱きしめたい衝動に駆られるけどそれをグッと堪えてしーくんの話を聞くことにした。 内容は俺が思っていたとおりに進んだと言うことだった。 あの証拠たちも全て見せたという連絡が虹彩さんからも入ってきたのでおそらく数日のうちに結果が出るだろう。 しーくんの話を聞きながら隣に座るメグさんの手をテーブルの下でそっと握るとメグさんが少し照れたように握り返してくれた。 「今日は俺がご飯作るね!二人はゆっくりしてて。ともくんももうすぐ帰宅するって連絡も来てたし」 「じゃあお言葉に甘えようかな?あ!そうだ!たまには繋くん一緒にお風呂はいろうよぉ!!ね?ね?いいでしょ?」 「いいですよ」 しーくんはやり取りを見ながらニコニコしてたから俺の気持ちにもメグさんの気持ちにも気づいたかもしれない 「いってらっしゃい」 二人並んでバスルームに向かい扉を閉めると俺は衝動的にメグさんにキスしてた 「ファッ…どしたの?」 「そんな気分だった。嫌だった?」   「嫌じゃないけど…欲求不満?折角学校言ったんだから彼女と楽しんで来たら良かったのに」 「そんなのいないって知ってるでしょ?嫌味ですか?」 「うん。嫌味。俺にはその若さはないからね!しーちゃんやともより年下だけどさ、やっぱ高校生には敵わない」 拗ねたような顔が可愛くてくすくす笑いメグさんの髪を撫でた。 「ねぇ。脱がしてい?」 言うと耳まで真っ赤になりながら小さく頷くメグさんが堪らなく可愛く思えた

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