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第9話

あれから僕は男性が怖くなった。 そして恐怖からか、あの日の事をはっきりと思い出せなかった。思い出そうとすると、記憶にモヤがかかったみたいに頭痛がするようになる。 お母さんも心配して、無理に思い出さなくていいと言ってくれた。 "人はいつ豹変するかわからない" その事だけが脳裏にこびりついて、僕は友達とも距離を置く事にした。 7年後……… 僕はお母さんに守られたまま、 世間の事は何も知らず、友達もおらず、 無垢なまま成長した。 そして今日が18歳の誕生日。 気がつけば高校3年生になっていた。

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