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承(1)
…数日後。
ビー助は事務所に出社していた。
「おはよ〜ビー助くん!」
「社長おはざま〜す。つぎに撮るビデオの話があるって聞いたんですけど…」
「オッケー!掛けてよ!」
この男はAV会社の社長兼プロデューサーの馬田鹿太郎社長、通称うましか社長…
…改めバカ社長である。
派手な色のワイシャツと毒々しい柄物のネクタイが非常に目に痛い。
一方のビー助はブルーのグラサン、蛇革のベルト、さきっちょのとんがった靴。
二人揃うと、まるでヤクザ映画のワンシーンのようだ。
バカ社長は、新作AVビデオの企画書と脚本をビー助に見せた。
「次撮るのは社長×秘書モノだよ」
「ッス…」
「アダルトグッズ会社の社長が、試作品のおもちゃを秘書に試させるっていうハナシよ」
「はぁ。エロいっすね」
「使用するアダルトグッズはバイブ、催淫剤、アナルプラグ、首輪、リード、その他」
「その他ってなんスか?」
「ビー助くんってなんかNGあったっけ?」
「大スカ、血が出るやつ、変なもん食わせる系以外だったら大体いけると思います」
「あ〜〜、じゃあ尿道系はOKね」
「ッス」
…もちろんこのとき、ビー助は自分がタチ役でビデオに出ると思っていたのである…
ガチャ
ドアが開く。
入ってきたのは栄治郎だ。
「おま…っ!!栄治郎てめえ…!!」
ビー助は、先日栄治郎と一悶着あったばかりなので立ち上がって吠える。
「んあ?おまえも来てたのか」
栄治郎のほうは、どこ吹く風である。
飄々と応接間に入ってきて、栄治郎と同じソファに腰を下ろした。
「あ!?(怒)なんでおまえがここに座るんだよ」
「だって俺もバカ社長に呼ばれたし」
「……は?」
撮る予定のビデオは一本。
そして、タチがふたり………?
B「バカ社長ぉ!どういうことか説明してくださいよォ」
「まあまあ二人ともケンカしないで!今回はね、人気投票一位と二位の君たちに一肌…いや二肌脱いでもらおうと思ってね!」
A「ハァ?」
「YOUたち!一位と二位でゲイビ作っちゃいなYO!☆」
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