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処置2の恐怖(17歳未羽)
10年前の紫藤は今と変わらず怖かったー
17歳の未羽が食事をろくに摂らずで低血糖を起こした翌日、、
佐久間の言う通りにしっかりと食事をし、検温が終わるまでを普通に過ごした。
間もなく10時がくる
佐久間に言われた処置2に行く時間が近づくにつれ、未羽は落ち着きなくそわそわと室内を歩き時折時計を見ては溜息をつきだした。
「みぃ?大丈夫?調子わるいなら先生呼ぶよ?」
千歌は先日の未羽のことがあり心配そうに未羽に問いかけた。
「う?ううん。心配させてごめん。もうちょいしたら紫藤先生とこに行かないとでさ。気になっちゃって。はぁ」
「分かる!」
千歌は未羽の両手をとって大きく頷いた。
「オレも今から佐渡先生とこ行くの!めちゃ怖いもん」
「ちかは何されるの?」
「されはしないよ。自己導尿の練習」
「それって?」
「自分でちんちんに管突っ込むの。怖いし痛いし…でもやらないといけないから。やれるようになんないと退院できないんだよね。まだ怖くてできない」
「そっか」
「だからお互いがんばろ。で、今から処置室途中まで一緒に行こう!競走っよーいどん」
千歌はニッと笑い未羽病室を出るよう促し、駆け出した
「え?ちょっ待って」
「買った方が今日のデザートのプリンもーらう!」
「フライングのちかの有利じゃんっ」
未羽は千歌を追いかけた
病室内を全力で走ると途中、ノートパソコンの乗った台をひきながら歩く看護師長とすれ違った
「こらっ!千歌くんに未羽くんっっ、廊下は走らない!!」
右手を振り上げて怒る師長を後目に千歌はペロっと舌を出し、未羽は驚きの表情を浮かべ
「「ごめんなさーい」」
軽い態度で2人は謝り処置1の前までくると走るのをやめた
「到着!」
「千歌っ早いって。怒られたじゃん」
「ごめん。でも時間ギリギリセーフ!また後でね」
千歌は手を振り処置1へと消えていった
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