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佐久間の過去
「うーーッ!!」
痛ってぇ…腹、どうなってんだ?
俺は腹の激痛で目を覚ました。
口には何かが入っていて喋れない…苦しい
左手にはモニター血圧計、右手には点滴
まさにスパゲッティ状態で状況がよくわからない。
しかも…この違和感。ちんちんにも何かぶらさがってる気が…これってしっこのやつ?
うわ…抜くとき痛そう…
てか、ありえない…生きてる
もがいていると看護師が気づき、医者が呼ばれ口のものをとってもらえた
「…うっ…ごほ」
喉の違和感がすごい
「お名前言えるかい?」
医者が紙のカルテと俺を交互に見て尋ねた
「さく…ま…佐久間由宇」
「言えるね。ゆうくん。ここはどこ?おうち?」
「違う…えと、病院?」
「そう。事故にあったんだよ。刺さったハンドルは幸いなことに大事な臓器とは関係ないとこにあったから取り除けたし、損傷した血管も繋がってる。股間も強打したみたいだし、しばらくあちこち痛むだろうけどじきによくなる」
「腹痛い…ちんちんもなんか変」
「背中にまだ薬の管がついてるからボタンを押して見て?少し楽になる。ちんちんはおしっこの管のせいかな?もう少し落ち着いたら抜いてあげる」
「あんたは?」
「瀬谷。救急医だよ」
言われたとおりボタンを押すとしばらくして楽になり佐久間は眠りについた。
ちなみに抜管は叫ぶほどじゃなかったけど、クソ痛かった。
できることなら二度とやりたくない。
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この時の治療ですっかりよくなったものの半年後…なんだか尿がおかしい?
出が悪い…
気になった俺は夏休み初日、再び病院へと向かった
通された診察室は少年外来ー
謎の科に疑問がわくものの中へと通された
「久しぶりだね由宇くん」
「えと…瀬谷先生?」
「覚えててくれて嬉しいよ」
「あの…この科って。俺、てっきり泌尿器科に回されるもんだと」
「新設したばかりの科で微妙な年代の少年たちに特化した科なんだが…由宇くん、きみはその対象でね」
「先生って救急医なんじゃ?」
「あの時の配属はね。専門は泌尿器外科なんだよ。で、今は未分化少年特殊治療棟所属」
「泌尿器科って内科に分類されるんじゃ?」
「外科的治療もあるからね」
「俺って本当にその対象?」
「そうなるね。早速だけどきみの親御さんが入院の手続きをしてくれているから病棟の準備ができたら案内するよ」
「にゅ、入院!は?またすんの?何日?!」
「何日というか3ヶ月…いや半年かなぁ」
「半年って。ふざけんな!学校どうすんだよっ夏休み中になんとかしろよ」
「治さないとそれどころじゃないよ。勉強の遅れはこちらでもサポートするから頑張ろう」
「マジかよ…」
それからすぐに行われた検査で俺は恥ずかしくも失神した。
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「も…やだぁっっ。やぁっって!痛いっっ!何回やるんだよっ」
由宇は瀬谷を蹴飛ばし処置台ぎりぎりのところまでずりながら逃げ、股間を隠した。
「こんなとこにそんな金属の棒通る訳ない…っ」
「おやおや…ついに泣いてしまったか?慣らしでやったいちばん細いのはいけただろう?本番のサイズを通さなくてどうする?」
瀬谷はどっこいしょと声をかけ椅子に座る
「まぁいい。由宇。お前はこっちの椅子に」
「やだ…っ。また挿れんじゃん」
「さすがにその安楽椅子では検査できないよ。話をしよう」
瀬谷に促され、しぶしぶと処置台から降り椅子に座り由宇は瀬谷を見た
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