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消えた未羽

「あ〜…治療イヤすぎて衝動的に病院から出てきちゃったけど…まずいよな…後で絶対怒られるって…お仕置きされたりするのかな…でも、今更戻れない…どうしよう…」 未羽はコンビニで買ったお茶とおにぎりを食べ、空を見上げたままつぶやいた。 お腹が満たされたらかなんだか眠気を感じ、未羽はドーム型の滑り台の中に拾ってきた段ボールを敷いてゴロ寝した ここならしばらく見つからないはず… 「ちか…大丈夫かなぁ…」 未羽は千歌を案じながらウトウトと船を漕ぎ出し、やがてそのまま眠りについた。 未羽が眠りだしてしばらくすると、公園に遊びに来た親子連れで公園が賑わい、未羽は公園をいったん出ていった ちょっと散歩するか… 再びあてもなくフラフラと歩き、デパートで数時間を過ごすと値引きされたお弁当を買い未羽は昼間の公園に戻った。 あたりはすっかり暗くなり、ベンチで買ってきたお弁当を食べると未羽は昼間と同じようにドーム型滑り台の中で寝転がった。 「意外と…見つからない…かくれんぼの才能あるかも。はぁ…家、帰りたいな…でも…病院帰らされる…やだな」 未羽はぶつぶつと話しながら、夢の世界へと入っていった

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