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千歌 未羽 ともに心配
到着した真尾と祖父江はすぐさま少年棟へと走った。
少年棟へ着くと瀬谷と佐渡が神妙な面持ちでセンターテーブルに地図を広げて×印をいくつかつけていた
「お待たせしました」
「あぁ真尾師長。悪いね、休みなのに。祖父江も助かるよ。とりあえずこの×印にはいなかったようだ」
「涼木が駅周辺、佐久間が東、紫藤が西、周防が北、牟呂が南方面をそれぞれ捜索してる」
「院内にスタッフ0か?瀬谷」
「それは他病棟が応援に来てくれているよ」
「そうか。そうしたら俺たちも捜索に…」
「いや、リカバリーに千歌がいるからそっちを頼むよ」
「千歌?どうしたんですか?」
「アッペだ。今は抗生剤で様子を見ているが…今のところ排尿も排便も無い。熱も高いから油断できる状態じゃない」
「虫垂炎か…。排便はマイナス何日?3日…いや違うな。朝になったから4日か。夜の時点では金属音は確認できなかったがイレウス発症の可能性は否定できない」
「分かった。じゃあ、その子の対応は任せろ。真尾、行くよ」
「はい」
祖父江と真尾がリカバリーへと入っていくと、瀬谷が口を開き
「食事を摂らずに逃げ出しているから不安だね。財布が部屋になかったようだから何か食べているといいが…」
「財布…と言っても、入院中だしたぶんいくらも入っていないですよね?きっと」
「だね。薬も飲んでいないから彼の血糖値が心配だよ」
未羽の身を案じ、瀬谷は窓の外を眺めた
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