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処置2の恐怖3

「ひぃっ」 未羽は尻に当たる消毒の冷たい感触に身をすくめ、身体を固くした。 「大丈夫大丈夫。リラックス〜。な?まだ消毒してるだけだ」 佐渡は軽い口調で未羽を励まし、口調とは反対に暴れることを想定して押さえる力を強くしていった。 「やだっやーっ離してっ痛いっ!!」 「まだ、痛いことしてないから落ち着けって。みぃっ」 「違う!先生が押さえてるとこが痛いんだって!力強すぎっ」 「佐渡副長、針が入ります」 「了解」 「…っ?あれ痛くない…?」 未羽は想像よりも大したことない痛みに一瞬油断した。 「次、注入します」 その言葉と同時に押さえつけの力がさらに強くなった 「ひっ、っ〜いたーーいっっ!やだっ先生離してよっ離してーっ」 「はいはい痛いな、よしよし」 佐渡は幼い子をあやすように優しくなだめるが、押さえる力は決して緩めなかった 「入った。針捨て完了。押さえおつかれさまです」 「ん。終わったようだ坊や?」 「はっ…はっ…はっ…」 「ありゃ…呼吸がおかしい冷や汗もすごいな。おい、紫藤。急変だ」 「はい」 紫藤は救急カートを走り取りに向かい、中から血糖チェッカーを取り出し佐渡に投げ、点滴セットを手にした。 佐渡は、未羽の人差し指に針を刺し血をチェッカーに吸い取らせ その間に紫藤は点滴とチューブを繋ぎ未羽の静脈ラインを確保した。 「値は70…低いが」 「低血糖発作では無さそうですね」 しばらくして未羽の意識が回復した 「未羽、どうしました?」 「急に、、気持ち悪くなって…ぐるぐるしてんのにやめてくんなくて…痛くてっ…今も痛い。もうやだ…こんなの。帰りたい」 「となると…迷走神経反射でしょうか?チェックが甘かった私のミスです。申し訳ございません。次回からはモニターをつけます。念のため誰かしら補助に入ってもらうようにしますが…。意識レベルは良好のようなので未羽あなたは少し眠りなさい」 紫藤は側管から睡眠薬を流し、未羽の寝入りを確認し、佐渡に頭を下げた。

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