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嫌いな前処置
医局でしばらく過ごした後、食堂で食事を済ませると周防が由宇の病室に顔を出した。
「由宇くんええかな?ステーションに一緒に来てほしいんやけど…」
「眠いからやだ」
「やだか…困ったなぁ。ほんなら無理矢理抱っこで連れていかないかんわ」
「何?なんかするつもり?」
「浣腸の指示出てんねん」
「昨日したし!」
「昨日は昨日。今日は今日や」
由宇はしばらく渋ったが立ち上がりとぼとぼと周防の後ろを歩いていった
「管は細いし、潤滑剤ついとるからそないに心配せんでもええよ?」
「それは我慢できるけど…液が痛いし、気分悪いからやだ」
「浣腸は腸を動かして排便促すやつやからな。摘便のがええ?」
「そっちもやだ」
「座薬に出きんか聞いてみる?」
「飲む薬は?」
「それやと反応が出るまでに時間がかかりすぎや。座薬でギリやな。血圧の問題とかもあるから浣腸やめてもらうように電話したるわ」
ステーションに付き、周防は電話をした
「じゃあ、ビサコジル坐剤で。はい。また後ほど。由宇くん、指示し直してもろたで?処置ベッド行こか?」
「うぅ…やだ」
「押さえつけたくないからちょっと頑張ってもらいたいんやけど?」
「待って。ちゃんとやる…やるけど心の準備が…」
「ええで?待っとる」
周防は落ち着いた態度で処置ベッド下に収納されている椅子を2つ取り出し座った
「心が決まるまで座っとってええよ?」
由宇は椅子をどかし、スリッパを脱いでベッドに左を向き横たわった
「お!早い。偉いやん。しかも横になる向きももう覚えたんや?由宇くんはほんま賢いな」
周防は椅子から降り冷蔵庫から出した座薬をむき、先端にワセリンをつけ
「由宇くん下着ずらすで?」
「うん」
周防に下着を下げられて一瞬ビクッと体を揺らす由宇だったが、すぐに息を吐き挿されるのを待った
「ええね、上手や。そのまま息吐いとって?」
由宇を褒めながら周防は由宇の直腸内に座薬を押込み
「んっっ…」
「まだや。吐いとり」
「ゃ…っあ!深いー」
由宇の奥底へと指を使い座薬がナカで溶けるのを待った
「いたい…」
「後少しな。ん、おしまい。パンツあげてええよ?」
由宇は下着をあげ、涙をにじませながら起きあがった
「なんや?由宇くん泣いとるん?堪忍な?」
「怖い…怖いよ、周防さん」
「よしよし、ええよ。俺にすがりぃ?ハンカチになったる」
周防は由宇を抱き締め、背中を撫でた
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