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由宇 怖がり 〝由宇 17歳編〝
由宇が目覚めると、看護師が行ったり来たりと忙しなく動いているのが見え、ボーとしながら由宇は考えごとをした。
ここ…ステーション?
そっか。検査終わったんだ
痛かったな…
おしりは挿れるとこじゃないっつの…
なんだかんだで瀬谷先生も鬼だし
「なぁ先輩、押さえ応援呼ばれたんやけど」
「おっと。やっぱり暴れなさったか。とりあえず行くぞ」
一足先に先輩看護師がステーションから姿を消し、周防は邪魔になるものをポケットにしまい、
「そないに暴れてるん知ってて行くん勇気いるわ…って、お、由宇くん目覚めたんやな?ちょっとヘルプ行ってくるで待っとってな?」
周防は由宇に笑顔を向けてヘルプに向かった。
しばらくすると
ズタボロになっている周防ともう1人の看護師が周防をなだめながら帰ってきた
「え?」
いったい何が?
看護師があんなになるほど暴れるなんかってなんだ?
「あー…あかんわ。やられてもうた。あの子も爪が長なっとるわ」
「あそこまで暴れると思わなかったからな。頭側付いてたら俺がやられてたはずだから気にすんな。まあ後は受け持ちがなんとかするだろう。傷、処置してやるから来な」
「すんません」
処置をされている周防を見て由宇は口を開いた。
「周防さん、大丈夫?痛い?」
「ん?大丈夫やで?痛ない痛ない」
「何かあったの?」
「ん?なんでもないで?」
周防は由宇を不安にさせないように笑った
「…怖い」
「えーなんで由宇くんが怖がるん?由宇くんには関係ない検査やから不安がらんでええよ?」
「でもなんか怖い」
「泣き虫なだけやなく怖がりやったん?そんなら側についとったらなあかんな?ねー先輩」
「あー…分かった。後、残務やっとくからオーバーテーブル持ってきてここで記録してな」
「やった。先輩だいすき」
満面の笑みを浮かべ周防は八重歯を見せたが
「周防に好きって言われてもなぁ…」
複雑な顔を先輩看護師はした。
周防がカルテ記入している間、由宇は周防を見つめた
「どないした?」
「周防さん…あんさ、セックスって痛い?」
ずるっと周防はオーバーテーブルに伏せた
「なんやねん、いきなり!」
「だって…その…、挿れるんだろ?ちんちん」
「そりゃ…ま、まあな」
「指だけであんなに痛いのにどうしてやれるの?怖くない?」
「痛いばっかりやないの。ちゃんと気持ちよくなれるとこなんやで?てか、聞いてどうするん?自分、男が好きと違うやろ?」
「まだ分からない。どっちも好きになったことないし、なんか怖い」
「怖がりやなぁ」
「知らないってことはさ、怖いよ」
「んー…そのうち分かる。今は治療のことだけ考えとり?」
「分かった」
腑におちない由宇だったが、周防が乱れるさまを想像して由宇は顔を赤くした
なんかエッチだ…
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