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真白 マルク

真白は祖父江に連れられて検査室に入り、防水シーツの敷かれた処置ベッドを見て怯え祖父江にしがみついた 「先生…っ。やだ怖い!帰りたい」 「悪いな。真白。先生も帰りたいよ」 祖父江はそっと真白を座らせておろし、真尾に真白を託した。 「まーちゃん、まずはバイタルチェックね?」 真尾は処置ベッドに真白を寝かせ、真白に血圧計を巻いた 「周防、この間頭側でえらい目にあったんだよね?頭側は僕行くよ」 「はい」 「よし、血圧問題ないね」 「お願いします」 「じゃ、先生ガウンどうぞ」 真尾は広げたガウンを祖父江に着せて後ろのリボンを結び、手袋の用意をした 「ん。じゃあ、真白?うつ伏せに」 「なれへん?ちょっとごめんな?」 「やっ!やぁーっ」 「あれ?えーと…鎮静かけたんとちゃうんです?真尾師長」 「かけたんだけどね…」 「弱ったなぁ…鎮静かけてこれか?いけるか?」 祖父江がつぶやくように小声で弱音を吐くと、真尾が祖父江の尻を叩いた 「早いとこやりましょう」 「おっと。わ、分かった。イソジン綿球を」 「はい」 真尾は鑷子を祖父江に手渡し、イソジン綿球を別の鑷子で摘み、祖父江がそれを摘んで受け取ると広範囲に真白の腰を消毒していった。 「真白ーちょっと冷たいぞ」 「ひゃう…」 体を揺らす真白を周防と真尾がまずは優しく押さえると、祖父江は続けて消毒していき 「もう一個ちょうだい」 「はい」 「も…やぁっ」 「ドレープ」 「はい、ドレープかけます」 孔のあいた緑の布を真尾はかけると、局所麻酔の蓋を切り注射器を祖父江に渡した 「先生」 「ん」 「まーちゃん、まずは検査の痛いのとってくれる注射ね?ちょっと痛いけど頑張ろう」 真尾は優しく声をかけ、押さえる準備okの意味で手を軽くあげ、真白の両方の肩に手を添えた。 祖父江は2人の様子を伺いながら真白の腰に麻酔の注射を刺した 「痛ぁっ」 「じゃあ、本番」 「怖いぃー」 「大丈夫、大丈夫やて。まだ痛いことないやろ?ビビりすぎやって」 「いやっっ」 「師長、すまんせん。この子のカルテ、把握しとらんのやけど、合理的配慮のいる子やったです?」 「その疑いはあるけどまだ確定していない」 祖父江が答えた 「せやったら理解できんくてパニックになるわ…堪忍なぁ、まーちゃん」 「一応、一個ずつ説明しているんだけどね。まーちゃん今から怖い言葉とか出てくるけど、先生を信じてみんなで頑張ろう」 「師長さん…手握ってくれる?まーちゃん手、握りたい」 「うん。でも暴れちゃうと困るんだけどな」 「暴れないっ暴れないから!」 「真尾、握ってやって。物品は清潔エリア作って並べてくれればいい。後は自分でとる」 「分かりました」 真尾は指示通りに準備をし、真白の手をしっかり握りしめ真白を見つめた

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