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臣、体調不良 2

うとうとと臣がしていると由宇が心配そうにのぞきにきた。 「臣…大丈夫?」 鼻のチューブの蓋が開けられ、ペットシーツみたいなものに胃の内容物が少量出ていて、その光景に由宇は 「これって…わざわざシートで受けてるってことはわざと蓋が開いてるんだよね?」 驚き臣に尋ねた 「だと思う。由宇?どうしたと?」 「ステーション遊びに行ったらモニターに臣の名前があったから」 「えー?そげんとこば見とーとね?お医者さんみたいやね?」 「お医者って俺は何もできないよ。新学期始まったけど退院の目処つかないし」 「弱気になっちゃダメばい。由宇がお医者ばなる姿見たかよ?」 「え?俺、将来の職業医者決定?」 「似合うとるとよ由宇先生」 タタタ…タタタッ 「臣っっ」 バンっ!! 扉を凄まじい勢いで開け周防が入ってきた 「なんもあらへんっ?心臓、苦しないか?」 「?どうしたと?」 「え…あ、めっちゃ心拍上がってるし、何かあったんかと?違うならよかった。はぁ…ビビったわ。臣くん、夜は保護観察室入らん?心配やわ」 「それ。いいかも」 「な?由宇くんもそう思うやろ?ちょっと距離あんねん。ステーションと病室」 「祖父江先生が言うならそうすったい」 「本当に祖父江大好きっ子やなぁ?由宇くん、お部屋に一緒に戻ろか?めっちゃ心配したんやけどまあ2人とも笑っとったでちょっと安心やわ」 周防は安堵に笑みを浮かべ、臣の部屋から出て由宇を引き連れてステーションへと帰った 「由宇くんは友達思いやな?」 「だって心配じゃん?あんなんついてたら」 モニターを指差し、 「見方分かんないけどなんかずっとピーピー鳴ってるし」 「せやな?由宇くんはモニターも興味あるんや?」 「んー…やることなくて暇だからかな?見慣れないもんばっかで気になる」 「デイルームの本はもう全部読んだん?」 「え?デイルームに本あるの?」 「あるで?ミステリー系とか」 「じゃあ読んでみよっかな」 「うん。そうしい。ほなな?」 由宇はデイルームに向かい、周防は由宇に手を振った。

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