182 / 1212
由宇 尿検査
「由宇くんおはよーさんっ。今日の天気は快晴、お洗濯日和やで!」
周防の元気な声が部屋に響いた
「朝から元気だね?周防さん」
周防のハイテンションとは反対に由宇はローテンションでつぶやいた
「なんやなんや?暗いー。元気だしぃ?まだ、手痛む?点滴、漏ったらしいやんな?ごめんな?痛かったやろ?」
「え。別に周防さんのせいじゃないし」
「んー…でもそこに刺したん俺やしな」
「周防さん気にしすぎ」
「ところで点滴の刺しなおし、泣かずにできたん?」
「なっ!泣くわけないじゃん!たかが点滴刺しなおすくらいで!」
「ほんまに?」
周防はイタズラっ子のような顔をし、ニタリと笑い
「まあええわ。今日、瀬谷先生の処置室に10時やから。遅れんようにな?」
「検尿すんのにわざわざ処置室?なんで?祖父江先生はいる?」
「道具運んだりもいろいろめんどいんやで?文句言わないの。祖父江先生は日当直やったから帰ったけどどうしたん?
「いや別に。ふーん…分かった」
興味無さそうを装いながら由宇は心の中で
先生と2人…よし
ガッツポーズをしていた。
ともだちにシェアしよう!