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実継と宵の朝

「…う…あ?」 明け方目が覚めると真尾は一瞬、戸惑った。 なんだっけ?見慣れない部屋… そうだった。 夕べは祖父江先生と久々にホテルに来ていたんだ。 あまりに気持ちよくさせられすぎて、意識がブっ飛んでた気がする まだ…頭が働いていない… 祖父江先生は…まだ、寝てる 抱き枕かのように腰元に手を回されてなんだか照れる。 しばらくこうしていたい誘惑もあるけれど、そろそろしっかり起きないと また今日も仕事が始まるー 「お゛はよ…コホ」 声がかすれた…喘ぎすぎた証拠か? 祖父江の手をトントンと叩き、巻きついている手を真尾ははがした 「…う…宵?まだ…後少し寝かせて」 「ダメ…で…す」 「ん?お前声が…」 「祖父江先生の…せいです」 「気持ちよくなかったのか?」 「逆?気持ち…すぎ…だったから」 祖父江は真尾の体を動かし、真尾の口の中をのぞき 「暗くて少し見えにくいが…ちょっと腫れたな。可愛いすぎて喘がせすぎたな。すまない。仕事休むか?2人で休もう」 「ばか。今日、まーちゃんのマルクだってば」 「あ〜…だったな。よし、気合いいれていくか」 祖父江は真尾の言葉に頷き、支度を始めた 「サポート頼むな」 「分かりました」 「無事済んだら、なんかご褒美くれるか?」 「なんで?まーちゃんにあげるならともかく、先生に? 「絶対泣くの分かってて行くんだ。なんかご褒美でもなきゃ気がすすまない」 「んー…また考えます。あくまでもサユリ優先なんで。いずれまた」 「期待せず待ってるよ。さ、行くか」 2人はいつもどおりの医師と看護師の顔になり、病院へと向かった

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