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臣、イレウスチューブ4
くたんと臣は検査台の上で抵抗をしなくなった…というより、鎮静剤によりできなくなった
頭がぼーっとするばい
触られとーし、体の向きば変えられたけど…動かれん
「臣くーん。分かるかー?」
関西弁の声とピアスが見えて、臣は頷いた
「先生、モニターつける前から鎮静かけんといてくださいよ。臣くん、ええ?前はだけるで?モニター心電図のシール付けるからなぁ」
「臣。周防、すまんな。原則はそうだが興奮状態に入る前に進めたかった。あんまり泣かせるのもな…」
「先生…体、なんか変ばい。力が入らんとよ」
「ん。それでいい。鎮静って言うのをかけたからそれで正常だ。しかし、まだ会話できるのか?臣。でも…あまり深く鎮静かけると危ないからこのままでいくか」
周防は祖父江が臣と話しているうちに臣に血圧計と酸素モニターを付けて、処置の準備を始めた
「先生、準備ええです。臣くんバスタオルちょっとめくるで?おしりに薬塗るな」
臣の肛門に潤滑ゼリーを塗り、ナカに指を入れると臣は声をあげた
「ひぁ」
「痛い?痛ないやろ?びっくりさせたな、堪忍やで?先生お願いします」
周防は臣から指を抜き、大腸カメラの反対側を持ち祖父江が持つ先端部分に潤滑ゼリーをのせると、祖父江は臣の肛門へと挿入を始めた
「入っていくぞ、臣」
「…っぁ…っ」
「 S状到達…ちょっと苦しいからな」
「先生…っ」
「下行…横向……っと、ここだな。周防、ガイドワイヤー」
「はい。臣くん大丈夫?腹ん中空気入るで苦しいけど頑張りぃ」
周防の励ましの中で祖父江は真剣に慎重にカメラの中にワイヤーを祖父江は通していき、イレウスチューブを臣の中へと順調に装着していった
「は…はぅ……」
ピーピー
アラームが響く、、
これってば、ダメなやつばい…気持ち悪い
「臣!臣っ」
「臣くんっっ」
2人の叫ぶ声が透視室に響いたが臣の耳には届かなかった
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