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由宇 驚く
「はい、到着。ここがリカバリールームね」
ベッド近くで車椅子が止まり、ストッパーをかけられると由宇はそわそわしだした。
「めっちゃステーション隣っていうか、ステーション内じゃん!」
「落ち着かない?」
「なんか変な感じ…ガラス隔てて向こうがステーションとか。入っちゃいけないとこ入ってる気分」
首を伸ばして見る由宇がなんだか可愛いく見えて真尾は頬を緩ませ
「嬉しい?」
「え…うん。んー…どうかな。嬉しくないこともないけど、、」
歯切れの悪い由宇の頭の上に優しく手を乗せると真尾は
「そこは素直に嬉しいって言っちゃえばいいのに」
反対の手で自分の口元をおおいクスクスと笑い、そのまま由宇の頭を撫でた。
「由宇くん、ベッドに移れる?」
「移れる…ってわ」
ガバッと立ち上がると由宇はフラつき、慌てて真尾は由宇の肘を掴んだ
「おっと」
「…いっ!」
その力強さに驚くと、真尾が怒りの形相で由宇を睨んだ
「気をつけて!」
「こ、怖、、」
「怖くもなりますっ。病院でケガされたらたまったもんじゃない!ってのは建前で…心配だよ?病み上がりなんだから。やっぱり抱っこしてあげればよかったね」
「ごめん」
「謝らなくて大丈夫。ただ気をつけようね?」
元小児科看護師って感じの迫力の真尾に由宇はドキドキしながら体を支えられてベッドへと移った。
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