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由宇 驚く2
「え……っちょ、臣、大丈夫なわけ?」
ガラガラとストレッチャーに乗せられてリカバリールームに連れてこられた臣を見て由宇は驚き目を見開いた。
「ね、ねぇ」
ベッドの柵を掴み身を乗り出して見ると明らかに臣の顔から血の気が引いていてしかも顔にはなんか緑のやつがつけられていた。
由宇は心配で周防に話しかけた。
「ごめんな、由宇くん。先、臣くんベッドに移すわ」
「モニター、ステーションに繋がってるか?」
「こっちに向けてあるのがそうで…大丈夫。ちゃんと拾ってる。酸素…は、、マスクだけど2?ボンベ2リットルだけどそのままでいい?」
慣れ親しんだ態度で真尾は祖父江に指示を伺い
「んー…1時間おき0.5ずつ下げて、spo2が下がるようなら連絡を。カニュラでいい流量だけど、鼻にチューブ入ってるからさ」
「はい」
ストレッチャーに取り付けられた酸素ボンベからベッドの上の中央配管に酸素チューブを繋げると、数字を2に合わせた
「先生、そしたら移すの手伝ってください」
「ん?…あ、ああ。分かった」
「す、周防〜、先生をそこまで使い倒す子いない」
「まぁいいんじゃないか?将来大物になるぞ」
「いつもなら教育が!とか説教しそうなのに今日は優しいんですね?」
「いつも優しいつもりだが?」
「どこが?」
「あー…なんつーか2人とも痴話喧嘩は後にしたってください。ストレッチャーのまんまなのかわいそうやし」
「う…痴話喧嘩じゃ」
「たしかにそうだな。移すか」
「んじゃ頼んます」
3人は力を合わせて臣をベッドに移した
「軽…先生いらんかったわ」
つぶやく周防に真尾は頭を抱えた
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