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由宇 歯磨き

「臣…泣いてしまったな。よく頑張った。祖父江に甘えさせてもらいなさい」 「…ふぇ…しぇんしぇ」 「臣。よく耐えた」 祖父江は横にずれ臣を引っ張りあげて自分にもたれかけさせて背を撫でた。 瀬谷はその光景を仏のような顔で見つめてひとり頷き、祖父江に包まれるように抱かれて泣きじゃくる臣の頭をそっと撫でてから由宇に近づいた。 「さあ由宇?歯磨きの時間だ」 「う…ぁ」 「大丈夫。歯を磨くだけだ」 「いやって言ったら?」 「どうかな」 え? ええ? なんか…瀬谷先生、笑ってるのに怖いぞ? 戸惑いを隠せない由宇の口の中に瀬谷は指を押しこみ上と下の歯茎の間を押した 「はい、開いた」 なんでだか開いた口に不思議に思いながら由宇は訳も分からずお手上げ状態で磨かれた 「う?…あ」 「そのまま…そういい子だ。口腔外科の実習以来だが…不思議だろ?Kポイントと言う口が開く反射のツボがあって…こんなとこで役立つとは思わなかったが勉強した甲斐があったかな。はい、おしまい」 「先生…地味に鬼」 ぺっと小さな洗面器に水を吐き出すと、由宇は瀬谷に頭を撫でられた 「よしよし。いい子」 「うー…もっとして」 由宇は瀬谷にいい子いい子をねだった 「それはお下が終わってからだ」 「やだよー」 「管が入っているから清潔にしないと。不潔になれば尿路感染するぞ」 「じゃあ優しくして」 うるうるとした瞳で瀬谷を見つめていると、奈南が洗剤ボトルのようなものとパッド、防水シートを持ち現れ 「えと本当にお願いしていいんですか?なんだか申し訳ない…先生の仕事じゃないのに」 「問題ない。しかし慣れないからベッドを濡らしたらすまない」 「パッドと防水シート敷くんでよっぽど大丈夫ですよ」 「じゃあ由宇おしりをあげて」 「こんな公開プレイやだぁ」 「カーテンはするよ」 看護師がカーテンを閉めると、由宇は手で股間を隠し抵抗を見せた 「こらこら由宇。隠さないよ?おしりをあげて」 しぶしぶおしりをあげるとさっと看護師がパッドとシートを敷き 「下げていいよ。手、上にあげてー」 由宇の両手を上にあげた 「じゃ由宇、綺麗綺麗しよう」 「綺麗綺麗って…ん…ぅ」 「あったかいだろ?」 ほっとする… 恥ずいけど、、 ケアが終わりカーテンが開くと、瀬谷は由宇に撫で撫でのご褒美を与えた。 照れくさくて臣を見ると臣の方はいつの間にか泣き止み祖父江先生にハグされて心地良さそうに背中を撫でられていて 由宇と臣、2人は見合ってニコっと笑い ご褒美タイムに2人は幸せそうに眠りについていった 2人が眠りの世界に入ると、瀬谷は 「じゃ…帰るかな。後、頼むよ祖父江。また明日」 「ああ、おやすみ」 祖父江に声をかけ、帰った。 祖父江はしばらく2人の寝顔を眺め 「寝てると本当かわいいな…また明日な。今夜もいい夢見ろよ」 優しく声をかけて医局へと戻った

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