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誤嚥性肺炎

「え…肺炎?肺炎って言った?」 リカバリールームに着き、ベッドに寝かされた由宇は祖父江から説明を聞かされ驚いていたー 祖父江は由宇のベッド脇に置かれた椅子に腰掛け説明を続けた 「そう、右の下っかわな。まだなりはじめだからそんなに症状も無いかもしれないがレントゲンを見る限り肺炎をおこしてる」 「なんで?俺、風邪ひいてないよ?」 「嘔吐しただろ?」 「した」 「それだ」 「何…それ」 「発見が早くて良かった。早速抗生剤治療しよう。痰を出しやすくする煙を吸う治療も後で周防が教えるから頑張れ」 「なんでそれで肺炎になるわけ…」 「誤嚥性肺炎という病名だ。呼んで字のごとく誤嚥して起きる肺炎で本来高齢者がなるもので由宇みたいな低年齢層じゃ稀だな。まさか臣でなくおまえの方がなるとはな」 「どういう?」 「あんな?飲み込む力が弱くなって免疫落ちて…って感じの人がなるねん。臣くんは別に飲み込む力が無いわけじゃないんやけど、食べとらんから他人よりなりやすいってわけや」 「へぇ、よく分かんないけど人間っておもしろいね」 「興味あるか?」 「ある」 「お、即答だな。じゃあ早く治せ。勉強教えてやる」 「え…」 「え?」 「いやだって優しい…」 「だから俺は鬼じゃないんだって。とにかくいまやってる点滴に繋げて朝晩抗生剤の点滴するから暴れるなよ?後、モニター付けるから胸と足出せ」 「あれはやだ…」 「臣はいい子でつけられてる」 「あんなのついてたら寝れない」 「たく…周防、ちょっと手間だが臨検複数回で対応してやれ」 「ええんです?」 「今より悪化すれば問答無用だが仕方ない。酸素モニターだけはつけさせろよ?ほら」 祖父江は由宇の指に酸素のモニターを取り付け「95…微妙だな。しんどくないか?」 「ありがとう」 「ん?」 「だからありがとうって」 「お礼言えるのか?偉いな」 「む。いちいちムカつく」 「また後で来る。周防、指示書いとくから後、頼んだぞ」 「分かりました。おおきに」 微妙な数値に不安を覚えたが祖父江は由宇の意志を優先させ、リカバリールームから出ていった

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