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一足先に目を覚ました臣は由宇を見て、驚愕した。 何が起こったと? 酸素マスクば付けとる… 「う…ぃたぁ」 夕べほどじゃないが痛む体に臣は眉を寄せた。 マスク…邪魔 取りたい、、取りたいけど取ったら怒られる。 でも、取りたい… ばってん 取れんちゃけん…辛か 気を紛らわせようと由宇を見たら、うっすらと由宇が目を開けていた。 「おはよ。由宇」 「臣…」 「お揃いやね?」 自分のマスクをトントンと人差し指で叩き、にっと笑った。 由宇もつられて笑うと、咳が出た 「ごほっ」 「ゆ…由宇」 「だ…大丈夫」 ガラっ 「由宇くんっっ」 「由宇!」 血相を変えて奈南と祖父江がリカバリールームに飛びこんできた。 「先生サクションいく?」 「ちょっと待て」 2人の様子に由宇は怯えた 「ひ…や…やだ。吸わないで。痛い…やだ」 「大丈夫だ、由宇。落ち着きなさい」 「先生?由宇どうしたとね。なんであんなに怯えよると?」 「臣…心配だよな?先生も心配だ。由宇はちょっと呼吸が苦しくなってるんだ。ほら。由宇?臣も心配してる。吸ってー吐いて」 「ごほっ…ごほ…っ」 うまくできなくて由宇は首を振り 「夕べはできたからやれる。吸って…吐く」 「…すー…はぁ、でき、た?」 「上手いよ、由宇くん」 「ああ。繰り返そう」 「先生…やっぱり凄か」 臣はきらきらとした目で祖父江を見つめた。 「落ち着き…ましたね。spo2上がってきてます」 「よかった。由宇、これで俺たちは退勤してしまうがもう少ししたら瀬谷と周防が来てくれる。それまで頑張れるな?」 「…帰らないで……」 由宇は咄嗟に祖父江の白衣の裾を摘んだ 「え…?」 由宇の反応に祖父江は驚いて声を出した 「どうした?」 「…っ…」 うまく説明できなくて由宇は唇を噛み、顔をそらした。 それを見た臣が興味津々になり 「由宇可愛いか。ね?先生もそう思わんと?」 「あ…ああ、そうだな」 祖父江は戸惑いながらも由宇の変化に喜び、由宇の額に口付けた 「…?」 「また明後日くる」 「…う…ん」 「由宇、嬉しかね?先生、由宇にだけずるかよ?」 「そうだな」 祖父江は臣にも同じように額に口を付けた 「先生、待っとると。ね?由宇も待っとーよね?」 「うん…行ってらっしゃい」 「2人ともいい子だ」 祖父江、奈南の長い夜勤が終わったー

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