258 / 1150

血液培養パート2

「周防さん…そんな抱きしめてくれなくてもいいんだけど?褒めてくれるのは嬉しいけど」 「うん…なんちゅーか、由宇くんすまん」 「へ?」 シュルシュルー 由宇の手首にゴムチューブが巻かれた 「え…ちょ、なんで手首縛ってんの?まさか…またやる…っ?」 反対の手の手首に巻かれたゴムチューブを見て由宇は取り乱し始めた 「頑張ろう、由宇」 「もう頑張った!そこに刺すのやだーっ」 「由宇くん堪忍なぁ」 「今やったじゃん!なんで忘れんの?2回刺すとか聞いてないっ」 「そういう検査なんだよ、由宇。2つの種類のボトルに違う箇所から採らないといけなくてね、すまないな」 「やだ…っう…ぅ…ひ…っぅ」 由宇…泣いとー そこは確かに痛かとこたい…でも、、 「由宇…暴れて血管潰れたら、もっと痛かところにやられるとよ!」 臣は慌てて由宇に叫んだ 「臣ぃ…たすけて」 「由宇…たすけたくてもどうしたらよかね?がんばれ」 「ぃぐ…っひぁっ…いったぁーい。刺した!刺されたっ刺さってるー」 「なんなんその不思議な三段活用もどきは」 「由宇、血液引けてるからじっとしてくれるかい?針が抜けると血が吹き出す」 「…う…う…」 みるみるボトルに満ちていく血液を見て由宇は震えた。 終わって… 早く終わって…早く 針が抜けると、由宇は一息ついた 終わっ…た 「よし、周防。由宇の反対の手の裏をこちらに向けて、しっかりと固定してキープを」 「ま、まだなんかすんの!?」 「呼吸状態がよろしくないから精査のために血液ガス分析をする」 「なぁーっっあほー」 由宇よりも早く周防が反応し、ポカポカと瀬谷を叩いた

ともだちにシェアしよう!