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臣 頑張ったね
周防がリフレッシュしている頃、臣の元に祖父江が来ていた。
「ほんとね?先生」
「ああ。よく頑張った。少し早いような気もするがたぶん大丈夫。もし何かあっても今夜の泊まりは俺だから安心しなさい」
「またお泊まりすると?先生もう病院に住んだら?」
「おいおい」
「だめ?名案と思うばい」
「考えとく。昼いちで抜くから。ちなみに抜くときは少し不快感があるかもしれないが…楽になる」
「…ちょっと怖か」
「挿れる時よりは大丈夫だろうが怖いか?弱い鎮静はかけるつもりだがどうしたら頑張れる?」
「宵ちゃん…」
「宵?あいつがいれば頑張れるか?」
「うん」
「よし。じゃあそうしよう」
・
・
「と、いうわけで…頼むよ」
「分かりました。回復が早くてよかった」
「そうだな」
「セデーションは?」
「かけるが…」
「が?」
「過鎮静が気になる。先回ショック状態だったから」
「詩乃もつかせるんで対処は問題ないですよ?」
「詩乃?」
「奈南です」
「名前で呼ぶ関係か?」
「嫉妬?」
「む…」
「大学の先輩後輩で就職してからも配属が一緒だっただけです」
「ならいい。時間になったら透視室で会おう」
「はい」
・
・
臣と祖父江の話を漏れ聞き、由宇は小さなガッツポーズをした
臣、がんばった!
抜くとき痛そうだけど、山越えたじゃん
自分のことのように由宇は喜んだ
「臣、やったね!」
「え?あ…うん」
心ここにあらずで臣は返事をした。
無事に抜けると?
先回の恐怖で臣は震えた
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