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本当はね、、

お昼近くまで2人は会話を楽しみ、真白はおとーさんに抱っこをされながら玄関まで付いていき、帰る父を見送った。 「帰りは歩かないといけないから無理しなくても大丈夫だったんだけどな?真白。大きな検査をしたばかりでまだ体、辛いだろう」 「無理してない。まーちゃんが送りたいから送るの。ゆっくり戻るから大丈夫」 「大丈夫ですよ、望月さん。後ほど僕が送りますから」 「ありがとうございます。師長さん。真白も見送りありがとうな?また来るよ、真白」 「ん。またね。おかーさんにもだいすきって伝えて?」 「分かった。約束する」 体を下ろされ、額に口づけると父は真尾とともに扉の向こうへと消えた。 扉が閉まると真白はツーーと涙をこぼし、開かない扉に手を付きうつむいた 「うそ…本当はね、、寂しいよ。おとーさん」 静かに頬を濡らしながら、真白は病室へと帰った。 到着して真白はふと、窓の外を見た。 すると、父が振り返り手を振っていた 「あ…」 慌てて真白は袖で涙を拭いとり、口角を震わせながら真白は笑い父に手を振り返した。 「泣いちゃダメ…ガマン」 治療頑張ろう! まーちゃん負けないっ ガッツポーズをちょうどしたところで、真白の病室を真尾が訪れた。 「真白くんいた!よかった。いないんだもの。ちょっとびっくりしたよ」 「ごめんなさぁい」 「まだ危ないからひとりで歩いちゃダメだよ?」 「分かった」 「真白くん、パパが来てくれてよかったね」 「うんっ」 声は弾んでいるけど、真白くんの目が少し赤い… 泣いたのか? でも、泣いたのを隠して…る? 真尾は気になったが、あえて口にしなかった。 「真白くん、疲れてないかな?」 「まーちゃん、ちょっと疲れたかも」 「眠る?」 「うん、、あのね…」 「どうしたの?」 真白は…悩んだ 負けないって決めたばかりなのにもうくじけそう、、 言う?言わない? 真白は…悩みながらも心のうちを真尾にぶつけた

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